曝気用単段ターボブロワ「MAGターボ/M55型」が「第50回優秀環境装置表彰」 (経済産業省 脱炭素成長型経済構造移行推進審議官賞)を受賞
2025年03月24日


川崎重工の曝気用単段ターボブロワ「MAGターボ/M55型」が、「第50回優秀環境装置表彰」において「経済産業省 脱炭素成長型経済構造移行推進審議官賞」を受賞しました。
「優秀環境装置表彰」は、一般社団法人日本産業機械工業会の主催により「独創性・性能・経済性・将来性」などの観点から、地球環境保全に資する環境装置を表彰する制度です。経済産業省の後援を得て、1974年度(昭和49年度)より、環境保全技術の研究・開発ならびに優秀な環境装置(システム)の普及促進を図ることを目的に実施されています。
「下水曝気ブロワ」において、当社の革新的技術を用いて開発した高効率ブロワ製品が「MAGターボ」であり、その適用範囲を拡大し、国内外の大規模な下水処理場における省エネルギーと脱炭素化に貢献する「MAGターボ」シリーズの最大機種「M55型」を開発しました。
今回の「第50回優秀環境表彰」での審査では、「M55型」の省エネ性が世界中の脱炭素化に大きく貢献するものとして持続可能な社会の実現に向けた製品開発が高く評価され、「経済産業省 脱炭素成長型経済構造移行推進審議官賞」の受賞に至りました。
当社は今後も、脱炭素社会の実現に向けて、革新的な技術と高い品質を追求し持続可能な社会の構築に向けてさらなる省エネ性を高めたブロワ製品の開発に取り組んでまいります。


(ブロワユニットおよびインバータ盤)
<受賞内容(「経済産業省 脱炭素成長型経済構造移行推進審議官賞」)>
〇受賞製品: | 「MAGターボ/M55型」 |
〇概 要: | 「MAGターボ」は、インバータ制御式高速電動機のロータ端部に羽根車を直接取り付けた構造と、電磁力によりロータを浮上させる磁気軸受を採用した曝気用ブロワです。ロータが軸受と機械的に接触することなく高速回転することから、エネルギー効率の大幅な向上とCO2排出量の削減を達成しました。また、インバータによる回転速度制御とインペラ前の空気入り口にある扇型の羽根を開閉して旋回流をつくるインレットベーン制御を組み合わせたデュアル制御により、広い風量制御範囲と高い部分負荷効率を両立しています。コンパクトなパッケージと多様なレイアウト対応、潤滑油不要など、従来の下水曝気ブロワにはない新たな機能を搭載し、低振動・低騒音設計により、環境への負荷を最小限に抑え高い信頼性と経済性を提供し続けており、2004年の初号機納入から現在に至るまでシリーズ累計200台以上の納入実績を持ちます。M55型の開発によってMAGターボの適用範囲は、風量:最大約900m3/min、モータ最大出力:約1,300kWとなり、これまでの適用範囲を大幅に拡大することが可能となりました。 この結果、高効率な大容量ブロワの集約設置による一層の電力使用量削減、メンテナンスコストの削減が期待されます。M55型は2021年に第1号機を納入後、計3案件10台の納入実績があり、下水曝気ブロワとして国内外の下水処理施設から排出されるCO2の削減に貢献しています。 |
【関連プレスリリース】
・消費電力効率世界トップクラスのブロワ「川崎MAGターボ」最大機種を国内初納入~電力削減効果でCO2削減に貢献~(2022年1月17日)
https://www.khi.co.jp/pressrelease/detail/20220117_1.html【参考リンク】
・「MAGターボ」製品ページ
https://www.khi.co.jp/industrial_equipment/environment_recycling/water/mag.html