自社開発のデブリ捕獲システム超小型実証衛星「DRUMS」が軌道投入され通信確立に成功

2021年11月11日

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地上局のアンテナ

デブリ捕獲システム超小型実証衛星
「DRUMS」

川崎重工が自社開発し、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の革新的衛星技術実証2号機1の実証テーマとして選定されたデブリ捕獲システム超小型実証衛星「DRUMS2」が、2021119日に当社製フェアリングとともに、イプシロンロケット5号機により打ち上げられました。その後、DRUMSは無事に軌道投入され、当社岐阜工場に設置した地上局との間で正常にデータが送受信され、衛星の基本的な作動を確認しました。

DRUMSは設計から製造まで、当社の技術で実現しました。今後、仮想デブリを軌道上に放ち、自律的に追尾・接近、アームを伸展してデブリを模擬捕獲する一連の実証を行う予定です。

当社には、宇宙関連プログラム向けにさまざまな製品を開発・製造した高い技術力と豊富な実績があります。これまでに蓄積した技術と本技術実証で得られる新たな技術を融合し、今後も日本の宇宙ビジネスの発展と将来にわたり社会が安定して宇宙空間を利活用できるよう積極的に貢献します。

1 革新的衛星技術実証2号機:「革新的衛星技術実証プログラム」は、宇宙基本計画上の「産業・科学技術基盤を始めとする宇宙活動を支える総合的な基盤の強化」の一環として大学や研究機関、民間企業等が開発した部品や機器、超小型衛星、キューブサットに宇宙実証の機会を提供するプログラム。「革新的衛星技術実証2号機」は、「革新的衛星技術実証プログラム」の 2 回目の実証機会で、大学や研究機関、民間企業等を対象に公募を行い、選定された 14 テーマを搭載し、イプシロンロケット5号機により内之浦宇宙空間観測所から打ち上げる。
(出典:JAXA革新的衛星技術実証2号機PRESS KIT)
https://www.jaxa.jp/projects/pr/brochure/pdf/09/kakushin2_press_kit_web.pdf

2 DRUMSDebris Removal Unprecedented Micro Satellite

(ご参考)川崎重工の宇宙関連ビジネス

H-Ⅱロケットをはじめとする各種ロケットの衛星フェアリング
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