台北市向け新型地下鉄電車の初編成が完成
2010年04月20日
川崎重工は、台北市政府捷運(しょううん)工程局(DORTS:Department of Rapid Transit System)向け新型地下鉄電車の初編成を完成させました。 今回完成した車両は、2007年に丸紅株式会社およびCTCI Corporation(台湾・台北市)と共同で、DORTSから一括受注した地下鉄機電システムのうち、地下鉄電車138両の初編成6両です。 本プロジェクトは、地下鉄電車をはじめとして、信号システム、変・給電システム、通信システム、自動改札機などの地下鉄機電システムを一括供給するものです。本システムは、台北市内の中正紀念堂駅から象山駅までを結ぶ信義線と、西門駅から中山駅を経由して松山駅までを結ぶ松山線の2つの新規路線に導入されます。当社はコンソーシアムのリーダーとして、プロジェクト全体を統括するとともに、地下鉄電車138両の製造および信号システムの供給を担当しています。今後、兵庫工場にて36両の製作を行い、工業合作プログラム(ICP:Industrial Cooperation Program)により、残り96両を現地の協力会社で生産します。 台北市では、都市開発に伴う地下鉄ネットワークの整備が計画的に実施されており、これまで当社はDORTS向けに地下鉄電車を1992年から1993年にかけて132両(1次車)、2005年から2009年にかけて321両(4次車)を納入した実績を有しています。また、今回の138両納入完了後はDORTSで運行される全843両の地下鉄電車のうち、当社製が合計591両となり、70%の最大シェアを占めることになります。 当社の海外向け鉄道車両は、近年では北米およびアジア向けを中心に、4,000両以上の納入実績があります。今後とも当社は、高い技術力をもとに更なる信頼性を築き、環境負荷の少ない交通手段である鉄道車両を国内外に提供していきます。 □車両の概要
※ IGBT:Insulated Gate Bipolar Transistor (絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ素子) |
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