中国における環境・省エネルギー設備事業への投資拡大(カワサキプラントシステムズ)
2008年05月22日
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川崎重工グループのカワサキプラントシステムズは、中国セメント業界最大手(世界第四位)である海螺水泥(CONCHセメント)を擁する海螺グループ(CONCHグループ)との合弁会社において、環境・省エネルギー設備事業の拡充のため、セメントプラントの構成機器であるセメント産業用高効率竪型ミルや排熱発電設備用AQCボイラの生産を開始するとともに、ごみの再資源化を可能とするガス化炉システムや下水処理設備などの環境対策製品を生産・販売することを決定しました。これらの製品を生産するために、2007年に設立した安徽海螺川崎節能設備製造有限公司(CKM)では、稼動中の第一工場(27,000m2)に加えて、第二工場(18,000m2)および第三工場(27,000m2)を建設中です。今回の総投資額は第二工場、第三工場を合わせて約30億円となる見込みです。 ガス化炉システムは、都市ごみをガス化し、セメントプラントのキルン用燃料として使用することによりごみの再資源化を可能とする省エネ・環境対応のシステムです。また本システムは既設セメントプラントに増設することにより、ごみ処理施設の建設費を大幅に圧縮することが可能となります。 当社は、CONCHセメントを擁するCONCHグループとの合弁で2006年に安徽海螺川崎工程有限公司(ACK)を設立し、現在セメントプラントの排熱発電設備の設計・調達・販売を行なっています。さらに、2007年にはACKが受注した排熱発電用PHボイラを製造する安徽海螺川崎節能設備製造有限公司(CKM)を設立しました。製造、納入を開始しているセメント排熱発電設備は、中国における環境・省エネルギー設備の導入促進政策の追い風を受けて、出資パートナーであるCONCHグループを中心に中国国内において、好調な受注・売上を上げており、ACKの2007年度における受注高は約400億円に達しました。 これらのセメント排熱発電設備は今年中には中国の主要セメント会社に納入され、その稼動により5,000万t(5年間累計予想)のCO2削減を達成できる見込であり、中国の環境保全、省エネルギー政策に大いに貢献することが期待されます。また、セメント排熱発電設備に加え、ガス化炉システムも、省エネルギー効果が高く、CO2削減に貢献します。当社はCKMを省エネルギー・環境関連製品の中国における主要生産拠点と位置付け、この分野において当社およびCONCHグループの保有する技術・製品をCKMに移転することにより、今後さらに中国における環境保全・省エネルギー技術の普及に貢献していきたいと考えています。
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