ガスタービン発電設備をシンガポール向けに初受注

2007年09月20日


川崎重工は、東南・南アジアのガスタービン販売・サービス拠点Kawasaki Gas Turbine Asia(カワサキ・ガスタービン・アジア社、マレーシア・クアラルンプール)を通じて、ガスタービン発電設備を、シンガポール向けに初受注しました。

今回受注したガスタービン発電設備は各種ボイラと組み合わされコージェネレーションシステムとして、Natural Fuel Limited(ナチュラル・フューエル社、オーストラリア・Subiaco(パース近郊))がシンガポールの石油化学工業中枢であるJurong(ジュロン)島に建設中の世界最大のバイオディーゼル工場に、エネルギー供給会社Banyan Utilities Pte Ltd(バンヤン・ユーティリティ社、シンガポール)により電気と蒸気を供給するものです。当社は、本発電設備を、システムの建設を担当するCapital Turbine Australia Pty Ltd(CTA:キャピタル・タービン・オーストラリア社、オーストラリア・パース)の子会社であるCT Engineering and Construction Pte Ltd(CTea:CTエンジニアリング・アンド・コンストラクション社、オーストラリア・パース)から受注しました。

今回受注したのは、環境面に優れる低NOx燃焼器(DLE)を採用した自社開発のカワサキガスタービン「M7A-02」を主機とする天然ガス焚きのガスタービン発電設備で、排熱回収ボイラおよびパッケージ・ボイラと組み合わされてコージェネレーションシステムとして設置されます。このシステムにより発生する5,605kWの電力と毎時45トンの蒸気は、工場内の生産設備に全量供給され、同工場のエネルギーコストの改善、電力の安定供給に寄与することになります。
なお、本システムにおいて当社はガスタービン発電設備の供給を担当し、2008年に完成する予定です。

シンガポールでは、安定した天然ガス供給および昨今の世界的な原油高などにより、ガス燃料を用いた自家発電設備の導入が進んでおり、今後もガスタービンコージェネレーションシステムの需要が増加することが期待されています。
今回の受注は、ガスタービンコージェネレーションシステムの優れた環境性能やライフサイクルコストはもとより、当社の高い技術力と、インドネシアやマレーシアなど東南アジアにおける実績等が総合的に高く評価されたものです。

本件の受注を機に、当社は東南・南アジア地域のガスタービン営業・サービス拠点 Kawasaki Gas Turbine Asiaを通じて同地域でのさらなるガスタービンコージェネレーションシステムの市場開拓を強化します。また、東南・南アジアほか、米州、欧州、日本を含むアジア極東地域においても現地販売拠点を活用し、世界4極体制により事業を積極的に展開していきます。