中国で最大級の排煙脱硫設備を納入(カワサキプラントシステムズ)

2006年03月22日

 

 

川崎重工グループのカワサキプラントシステムズは、中国河北省定州市の河北国華定州発電所向けに大型排煙脱硫設備2基を納入しました。

今回納入した設備は、同発電所における60万kW×2基の石炭火力発電所設備の新設に伴って建設したもので、中国で最大級の排煙脱硫設備です。当社は排煙脱硫設備の設計および主要機器の供給、吸収塔据付、試運転指導、運転員のトレーニングを担当しました。
本設備は、試運転期間中に中国各地から見学者が訪れるなど注目を集めており、性能と信頼性が高く評価されています。

河北国華定州発電所は、中国国家電力公司の分割民営化に伴って設立された5大電力会社の一角を占める国華電力の傘下にある発電所です。同発電所は、河北省における電力需要の増加に対応するため新しく建設され、将来は総発電容量240万kWまで拡大される計画です。

当社の排煙脱硫設備は、自社開発の湿式石灰石―石膏法を用いており、世界的に最も普及したスプレー塔方式の採用により、保守が容易で安定した運転実績を誇っております。
当社は中国向けとしての実績は、1995年に納入した広西自治区の南寧化学工業集団向け簡易型排煙脱硫設備を皮切りに、江蘇省揚州発電所向け20万kW石炭火力発電設備用に1基、同30万kW×2基石炭火力発電設備用に2基、貴州省安順発電所30万kW石炭火力発電設備用に2基の納入実績があります。また、現在中国では、当社の技術供与により、浙江省寧海発電所向け60万kW石炭火力発電設備用に4基、内蒙古自治区上都発電所向け60万kW石炭火力発電設備用に2基、内蒙古自治区岱海発電所向け60万kW石炭火力発電設備用に2基の計8基の排煙脱硫設備が建設中です。

近年、中国や東欧、ベトナム等新興工業国を中心に大気汚染が深刻化しており、環境問題に対する意識が高まっています。当社は、自社技術である排煙脱硫設備の積極的な事業展開を通じて、地球環境の改善に貢献していきます。