「排出ガス第2次基準値」対応の小型ホイールローダ3機種を発売

2004年01月29日


AUTHENT 50ZV

川崎重工は、国土交通省の「排出ガス第2次基準値」に対応した、新型ホイールローダ「AUTHENT 45ZV」、「50ZV」、「60ZV」を、2月1日より新発売します。

今回発売する「AUTHENT 45ZV」、「50ZV」、「60ZV」は、バケット容量がそれぞれ0.9、1.3、1.6m3の小型ホイールローダで、市街地での道路工事、農畜産での堆肥処理、除雪など、その小回り性を活かして、さまざまな現場のニーズに対応できます。
このホイールローダは、国土交通省が2003年10月から施行した建設機械の排出ガス規制「排出ガス第2次基準値」をクリアしたエンジンを搭載しています。また、国土交通省「低騒音基準値」をクリアするなど、環境に配慮するとともに、作業能力やオペレータの居住性、整備性の向上を実現しました。

「AUTHENT 45ZV」、「50ZV」、「60ZV」の特長は、次のとおりです。

<特長>
□環境への配慮

新開発の水冷エンジンを搭載し、国土交通省「排出ガス第2次基準値」をクリアし、排出ガスに含まれるNOxおよびPM、黒煙の排出量を低減しています。
大径化したクーリングファンを低回転数で使用することによりファン騒音を低減するとともに、大容量のトルクコンバータを採用しエンジン定格回転数を下げることによりエンジン騒音を低減し、国土交通省「低騒音基準値」をクリアしています。


□作業能力の向上

新開発の水冷エンジンは、高出力、高トルクでゆとりある作業を実現します。
ヒンジピン高さなど、フロントリンケージ※1を改良することで作業能力を向上させています。


□居住性および操作性の向上

ビスカスマウント※2式キャブを採用することで、シャーシから運転席フロアへの振動伝播を抑制し、居住性を向上させています。
インストルメントパネル横に大型のスイッチ類を設置し、操作性を向上させています。
不整地での運搬や作業時に生じる車体の振動を抑制するダイナミックダンパ※3を改良し、振動抑制機能を大幅に向上させ、作業の効率化とオペレータの疲労軽減を図っています(オプション)。
「AUTHENT 50ZV」、「60ZV」のバリエーションモデルである電気式4速仕様車は、座席位置調整の後方スライド量を大きくするとともに、ステアリングにテレスコピック&チルト機構を採用することにより、最適な運転姿勢をとることが可能となり、オペレータの疲労軽減を図っています。


□保守整備性の向上

エンジンルームのサイドカバーを跳ね上げ開閉式とすることにより、広い範囲の開口を確保することができ、整備がしやすくなっています。

1 フロントリンケージ・・・荷役用のバケットを動かす為のリンク類の総称で、フロントシャーシに装着されている。バケット位置を上下させる「ホイストアーム」と「ロッドシリンダー」、およびバケットをダンプさせたり、起こしたりする「ロッド」と「レバー」で構成される。
2 ビスカスマウント・・・運転席に伝わってくる振動を軽減させるための機構で、運転席が設置されるフロアボードを高粘性流体であるシリコンオイルと防振ゴムで支持し、シャーシを介し伝わってくる幅広い周波数の振動を抑制させる機構。
3 ダイナミックダンパ・・・移動走行時は、片持ち構造のフロントリンケージ部が路面の凹凸などに反応し、揺れや振動が発生する。「ダイナミックダンパ」はホイストアームとフロントシャーシを連結するアキュームレータを持つシリンダーにより、衝撃、揺れ、振動などを緩和し、オペレータに不快な揺れや振動が伝わるのを防ぐ機構。