国内航空機メーカー唯一の海外工場から初号機用主翼を出荷
2003年10月09日
|

川崎重工は、国内航空機メーカー唯一の海外工場であるKawasaki Aeronautica do Brasil Industria, Ltda.(以下、KAB)から、エンブラエル社(ブラジル)が開発中のEmbraer190/195(98~108)席クラスのリージョナルジェット機)初号機用主翼を出荷します。
なお、初出荷当日の10月10日(現地時間)はKABで納入式を行った後、初号機用主翼をエンブラエル社のサン・ジョゼ・ドス・カンポス(São José dos Campos)工場に向け出荷します。
当社は昨年4月にKABを設立し、同社のEmbraer190/195主翼最終組立工場は本年4月以降稼動しています。本工場で組立てられた主翼はエンブラエル社に納入後、航空機として最終組立が行われます。なお本工場は、エンブラエル社がサンパウロ市の北西約300Kmにあるガビオンペショト(Gavião Peixoto)市に新設した、5Kmの滑走路および機体組立ハンガーを擁する航空機組立工場内に位置しています。
当社は、1999年10月にEmbraer170/175(70~78席クラス)の主翼コンポーネントの開発・製造についてエンブラエル社と契約し、2001年4月より当社の岐阜工場で製造した主翼コンポーネントをエンブラエル社へ納入しています。
また当社は、2001年5月にEmbraer190/195主翼の開発・製造について契約し、現在開発中です。Embraer190/195では、Embraer170/175の当社担当部位である中央翼・動翼等の主翼コンポーネントに加え、主翼メインボックスを含む全主翼の開発・製造を担当しています。
当社は、エンブラエル社の工場内に設立したKABにおいてEmbraer190/195の主翼組立を行うことで、エンブラエル社との関係を一層強化しつつ、より質の高い製品の提供を目指し、民間航空機事業の拡大に向けて積極的に取り組みます。
なお、KABおよび新工場の概要は以下の通りです。
|
1. |
社 名 |
: |
Kawasaki Aeronautica do Brasil Industria, Ltda. |
|
2. |
所在地 |
: |
ブラジル連邦共和国サンパウロ州 |
|
3. |
資本金 |
: |
20MR$(約8億円) |
|
4. |
人員規模 |
: |
約40名(現地採用従業員含む) |
|
5. |
生産品目 |
: |
Embraer190/195の主翼組立 |
|
6. |
生産能力 |
: |
最大月産4機 |
|
6. |
建屋面積 |
: |
約7,200m2 |
|