トンネル工事用ダンプトラックを自社開発し、販売を開始

2003年03月04日

 

川崎重工は、30トンクラスのトンネル工事用ダンプトラック「KUT300」(3軸4輪駆動)を自社開発し、2003年4月より販売を開始します。販売価格は5,940万円です。

今回開発した「KUT300」は、国土交通省が2003年10月から導入する「排出ガス第2次基準値」をクリアし、環境に配慮したダンプトラックです。また性能面ではこのクラス最大級出力のエンジンを搭載し、クラス最小の車体寸法および回転半径を実現させることにより、工事トンネル内での機動力を高めています。

当社は、従来からトンネル工事用積込専用車として「ロードホールダンプ」やホイールローダのバケット部を左右両サイドに回転できるように改良した「両サイドダンプ車」を生産・販売しています。今回開発した「KUT300」をラインナップに加えることで、トンネル工事で発生する岩石や土砂などの積込専用車と運搬専用車のベストマッチングを提案でき、トンネル工事の積込・運搬工程をスムーズに行うことが可能になります。

また当社は「KUT300」の開発にともない、従来の販売・サービス網((株)カワサキマシンシステムズ、北海道川重建機(株)の70拠点)に加え、トンネル工事用機械のレンタル・メンテナンス会社によるアフターサービス網を構築し、ユーザーサポート体制の充実を計ることにより、トンネル工事車両の販売事業を強化します。

なお「KUT300」の主な特長は、以下の通りです。

□環境対応 排ガス第二次基準値対応のエンジンを搭載
  黒煙浄化装置を搭載
  エアコン、バックモニタなどを標準装備したキャビンを搭載
     
□作業性 エンジン出力はクラス最大級の212kw/2,300min-1(グロス)
  クラス最大の燃料タンク容量354L(リットル)
     
□操縦性 クラス最短の全長と後・後車軸リフトアップ機構により、小断面トンネル内でも方向転換が容易
     
□安全性 ブレーキ力を安定させるために、4段階調整式の制動補助装置
    (リターダ)をトランスミッション出力側に装着
  バックモニタ、リヤワイパを装着し、良好な後部視界を確保
     
□信頼性 ホイールローダの技術をベースに4速オートマチックトランスミッション、アクスル(出力軸)、キャビンなどもすべて自社開発
(※1)リフトアップ機構は、旋回時、後・後車軸(第3軸)を油圧シリンダで持ち上げることにより、前後の2軸で旋回出来る機能です。