国内初のRPFを主燃料とする廃棄物発電設備を納入

2003年01月28日

 

川崎重工は、国内で初めてRPF(Refuse Paper & Plastic Fuel)を主燃料とした廃棄物発電設備を、大昭和製紙株式会社(本社:静岡県富士市、代表者:北岡効司朗社長)本社工場の吉永事業所に納入しました。

今回納入した廃棄物発電設備は、RPFと製紙スラッジを流動床ボイラ内で燃焼させ、発生した蒸気を利用して蒸気タービンで発電し、10,000kWの電力と発生する蒸気を工場内に供給する設備です。本設備の燃料となるRPFと製紙スラッジの焼却量は、製紙スラッジが最大330t/日(絶乾)、RPFが最大50t/日、合計380t/日で国内最大規模になります。なお、本設備で発電した電力および発生する蒸気は、全量工場内で使用します。

本設備は、従来の製紙スラッジを燃料とした廃棄物発電設備と異なり、石油、石炭などの化石燃料をまったく使用しない設備で、国内初のRPFを主燃料とする廃棄物発電設備として、経済産業省/資源エネルギー庁の「新エネルギー事業者支援対策事業」の認定を受けています。

当社は、循環型社会の構築に貢献する廃棄物発電設備を、日本製紙(株)釧路工場(H4年12月)などに納入した実績を有しており、本年1月には一般ごみを固形燃料化したRDF(Refuse Derived Fuel)を燃料とした発電設備を大牟田リサイクル発電(株)向けに納入しました。本設備は発電出力が国内最大能力20,600kW、発電効率は国内最高の30%以上を達成しています。

今後とも当社は、本設備の実績を機に資源の有効利用と環境負荷の低減を両立する高効率ボイラ発電設備の開発・販売に注力し、循環型社会の実現に向けた積極的な事業展開を図っていきます。

◆大昭和製紙本社工場吉永事業所向け廃棄物発電設備の概要

(1)   ボイラ蒸発量 50t/h
(2)  
2.9Mpa(30Kg/cm2)370℃
(3)  
バブリング流動床燃焼
(4)  
10,000kW
(5)  
2002年12月

※1.RPF:主に廃プラスチック、古紙類を原料とする固形燃料。原料を限定して製造するため、燃料としての品質、特性に優れる。

※2.主に家庭から排出されるごみを破砕・選別後に圧縮、成型し、減容して燃料化したもの。貯蔵性、輸送性などに優れる。