つくばエクスプレス(常磐新線)南流山トンネル(東)他工事用シールド掘進機が完成
2002年03月14日
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川崎重工は、日本鉄道建設公団により現在建設が進められている、常磐新線プロジェクトの内、同公団関東支社発注の南流山トンネル(東)他工事用の直径10.2m泥土圧シールド掘進機を当社播磨工場で完成しました。このシールド掘進機は、工場で一旦解体し、現地に搬送して再組立、試運転を行った後、清水・東洋・淺沼特定建設工事共同企業体による掘削工事に使用される予定です。
今回完成したシールド掘進機は、土圧式としては最大級の直径10.2m(切羽面積 81.7m2)です。本機の特長は、洪積層の砂質土(一部粘性土)が主体の掘削地盤に対応するため、掘削面板に丸スポークタイプ(円柱型スポーク)を採用していることです。これにより、大断面におけるチャンバー内の掘削土の流動性を高め、排出不良や付着を防止しスムーズな掘削を可能にすることで、土圧管理が厳密に行える機構としています。また、トンネル壁を形成するセグメントは、1,500mm幅のセグメントが採用されています。
常磐新線プロジェクトは、東京都、千葉県、埼玉県、茨城県をはじめとする16自治体のほか、民間企業208団体が出資して設立された首都圏新都市鉄道(株)が、近年の住宅・宅地不足に伴い、早期の地域開発が望まれている首都圏北東部に建設を進めているものです。予定路線は秋葉原~つくば間の58.3km、駅数20駅で、平成4年度に着工し、平成17年度に開業の予定です。
当社は直径10mクラス以上の大口径シールド掘進機の分野において、30%以上のトップシェアを有しており、特に海外では英仏海峡トンネル用トンネル掘削機、国内でも東京湾アクアライン、神田川調節池掘削用シールド掘進機をはじめ、数多くの掘削実績があります。今後も当社はトンネル掘削機の分野において、社会・市場ニーズに加え環境に充分配慮した製品の開発・販売に努め、積極的な事業展開を進めていきます。
◆ 南流山トンネル(東)他工事の概要 | (1) | 工事区間:常磐新線秋葉原起点22.34km~22.995km(延長655m) | (2) | トンネル:複線断面シールドトンネル | (3) | 工 法:土圧式シールド工法 | (4) | 使用機械:泥土圧シールド掘進機1基 | (5) | 覆工セグメント数:423リング |
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