ブラジル エンブラエル社の新型リージョナルジェット機ERJ-190の開発および製造への参画について合意

2001年05月09日

川崎重工は、世界トップレベルの航空機メーカーであるエンブラエル社との間で既に開発作業を進めている70席クラスのリージョナルジェット機ERJ-170の主翼コンポーネントに続き、90-100席クラスのリージョナルジェット機ERJ-190の主翼について、開発および製造に参画することで基本合意に達しました。

今回の合意により、当社はERJ-190において、ERJ-170での担当部位である、動翼・中央翼・主翼前後縁・主翼先端部分に加え、主翼メインボックスに新たに取り組むことで、全主翼の開発・製造を担うことになりました。これは、ERJ-170開発プログラムを通じて、当社の主翼開発・製造能力が高く評価された結果です。当社の参画分野は設計・試験用供試体の製作・各種開発試験などの開発作業から、量産品の製作およびプロダクト・サポートの実施までを一貫して含むものです。今回の合意を受け、今月より当社設計者のエンブラエル社への派遣を開始します。今後当社は開発を進め、2002年末に担当初号機分をエンブラエル社へ納入の予定です。

エンブラエル社は、ボーイング社、エアバス社等に次ぐ世界有数の民間航空機メーカーで、1969年の設立以来、これまでに5,400機以上の航空機の生産・販売を行なっています。ERJ-190は、最大離陸重量約46t、航続距離約2,600km、90-100席クラスの双発リージョナルジェット機で、2004年7月より客先への納入を予定しています。また本機は現時点でスイスのクロス・エアー社などから102機の受注を得ています。

今回の契約は、当社の航空機開発力および製造技術水準が高く評価されたものであり、今後とも当社は民間航空機の拡大を図るために積極的な営業展開を行っていきます。エンブラエル社の概要およびERJ-190の主要緒元は以下の通りです。

<エンブラエル社の概要>
1.社名 :Embraer社 (Empresa Brasileira de Aeronautica S.A.)
2.所在地 :Sao Jose dos Campos市 (サンパウロ州)
3.代表者 :Mauricio Novis Botelho (President and CEO)
4.資本金 :約$390million


<ERJ190-200の主要緒元>
1.座席数 :108席
2.最大離陸重量 :約46t
3.航続距離 :約2,600km
4.最大巡航速度 :870km/h
5.搭載エンジン :CF34-10E(GE社製)
6.機体サイズ :全長38.4m、翼幅280.1m、全高10.4m