全社会計システムおよび統合生産管理システムのERP化について

2001年03月27日

川崎重工は、経営改革の一環として業務の合理化・電子化を全社的に進めておりますが、この度全社会計システムおよび当社ERP導入のモデル事業部である破砕機事業部の統合生産管理システムをERP化し、本年4月より本格稼動します。(ERP:Enterprise Resource Planningの略、「企業全体の経営資源の現状を管理し、経営の効率化・スピード化を図る」という経営概念)

当社は、全社共通の情報基盤としての会計システムの上に各事業部の特性に合わせた形でERPシステムを横展開することによって業務プロセスの効率化を図り、小さくて機能的な本社組織の確立と各事業部が経営資源の重点的配分を容易に実施できる体制の確立を目指しています。

破砕機事業部は砕石機械・産業機械などの「個別受注生産プロセス」と、鋳鋼品・精密鋳造品など溶解から製品化までの「量産プロセス」という異なる2つの生産形態があり、これをSAP社のR/3パッケージほかのITツールを用いて統合管理します。同事業部では受注・調達・製造・出荷・アフターサービスの一連の生産管理プロセスから管理業務に亘る業務プロセス全体の課題を抽出し、改善すべきポイントの洗い出しを実施、これをIT依存項目と非依存項目とに分類してそれぞれ実行することによって業務プロセス全体の改革を目指しています。

システム開発に当たっては、短期間での導入を実現するためにR/3パッケージのテンプレートを活用し、専任プロジェクトチームを結成して推進しました。また、R/3パッケージを補完するための技術情報管理システムおよびスケジューリングシステムも並行導入し、これら複数のシステムを結合することにより全業務プロセスにおける統合管理を狙っています。なお、開発着手から稼働開始までに要した期間は約1年です。

当社は、マーケティング、製品開発から生産、販売、アフターサービスに至る事業活動すべての分野において、ITを積極的に活用して経営改革を進め、顧客満足度の高い製品・サービスをスピーディーに市場に提供するとともに、効率的かつ積極的な事業展開を図り、競争力のある強い企業を目指した改革を進めていきます。