(株)福岡クリーンエナジーより大型ストーカ式ごみ処理設備を受注

2001年03月14日

川崎重工は、福岡市と九州電力(株)が共同出資する第3セクターの(株)福岡クリーンエナジーより、大型ストーカ式ごみ処理設備を受注しました。本設備は福岡市東区に建設され、完成は2005年9月の予定です。

今回受注したごみ処理設備は、大型廃棄物処理事業としては国内初の第3セクターによる運営方式で、全国的にも今後の廃棄物処理事業における一つのモデルとして、注目を集めている事業です。また本設備能力は900t/日(300t/日×3基)の大型施設で、今年度発注されたごみ処理施設の中では最大規模のものです。

本設備の公害対策関連では、ダイオキシン類の排出総量基準値を設定するなど機能性を追求した最新鋭の設備です。また本設備では受発注者両者における経済性の追求が重要なテーマとなっており、高効率発電の徹底並びにシステムの合理化による建設コストの低減を図っています。

□本設備の技術的特長

  • 環境保全対策の1つとして、ダイオキシン類を可能な限り削減することを目標とし、排ガス0.1ng-TEQ/m3N以下の処理基準値など、排出総量を焼却ごみトン当たり5マイクログラム-TEQ以下を目標としています。
  • 排ガス処理においては、乾式集じん器(バグフィルタ)+湿式洗煙装置+触媒脱硝塔の設置により、万全な大気汚染防止対策を図っています。
  • 循環型ごみ処理施設の位置付けとして、廃棄物発電においては自然循環式高温高圧ボイラ(4.0MPa,400℃)、抽気復水タービン採用による高効率発電を図り、20%を超える発電端効率を目標としています。

当社は、ごみ焼却技術において今回受注したストーカ式焼却炉をはじめ、流動床式焼却炉、流動床式ガス化溶融炉、シャフト式ガス化溶融炉などのほか、ごみを燃料化するRDF(ごみ固形化燃料)製造設備とRDF発電設備など、さまざまな方式の廃棄物処理技術を開発し、総合環境装置メーカーとして、製品メニューの多様化と一層の高付加価値化を図っており、今後も廃棄物処理分野において積極的な営業活動を展開します。