業界最高ボイラ効率99%の 小型貫流ボイラ「WILLHEAT(ウィルヒート)」を新発売(川重冷熱工業)
2019年09月26日
川重冷熱工業は、小型貫流ボイラ「WILLHEAT(ウィルヒート)」シリーズに定格ボイラ効率が業界最高となる99%を実現した換算蒸発量3,000kg/hと、2,500kg/hの2機種を追加し2019年10月1日より発売します。
小型貫流ボイラは、伝熱面積が10㎡以下および最高使用圧力1.0MPa以下を満たすボイラであることから、ボイラ技士免許は必要なく、小型ボイラ取扱特別教育修了者が取扱うことができます。加えて、多缶設置によるフレキシブルな運用が可能であるという特長から、化学・食品・製薬業界などの工場における製造用熱源や、病院・ホテルなどの空調用として幅広く使用されています。
本ボイラは、PID(比例・積分・微分)制御により高いボイラ効率と蒸気圧力の維持が可能になり、実用運転時※1のボイラ効率は100%以上、蒸気乾き度 99.8%※2および燃焼範囲はターンダウン7:1を達成しています。また、送風機・給水ポンプのインバータ連続制御による消費電力の削減、コンパクトな缶体やエコノマイザーの小型高性能化および補機の再配置により軽量化・設置面積の低減を図るとともに、従来のウィルヒートシリーズと同等の高耐久性・長寿命を実現しています。設置面積では同クラス(換算蒸発量3,000kg/h)大型貫流ボイラ「イフリートビート」と比較し、約35%のコンパクト化を図りました。さらに、排ガスO2濃度制御機能もこれまで通り準備しており、さらなる低燃費のニーズに対応します。
これらの特長と信頼性の高い運用実績を踏まえ、業界最長となる15年製品保証※3、20年までの特別延長保証※4が可能な製品です。
今後も、小型貫流ボイラ「ウィルヒート」シリーズのラインアップを拡充し、幅広いニーズにお応えしていきます。
小型貫流ボイラ「ウィルヒート(WF-3000/2500GEX)」の特長および仕様は次のとおりです。
1.特長
①省エネルギー・環境性能の向上
・ | 実用運転時ボイラ効率は100%以上、定格ボイラ効率は99%(蒸気圧力0.49MPa、給水温度15℃、給気温度35℃)を実現。 |
・ | 広い燃焼範囲(ターンダウン 7:1)により、パージ損失が低減され燃料使用量を低減。 |
・ | 押込送風機と給水ポンプは、インバータ連続制御により、実用運転時の消費電力を低減。 |
・ | 独自のPID(比例・積分・微分)制御により、実用運転時のボイラ効率を高く維持。 |
・ | 排ガスO2制御の採用により、季節による燃焼用空気比のずれを自動補正し、常に省エネルギー運転が可能。 |
②耐久性の向上
・ | 大型ボイラ開発で培った技術を応用し、耐久性向上と長寿命化を実現。 |
・ | 耐圧部全てを焼鈍することで残留応力を除去。 |
・ | 丸型缶体構造の採用により、熱応力を緩和。 |
・ | プロジェクションフィンの最適配置により熱応力を低減。 |
・ | 戻り水管の曲げ加工により熱応力を緩和。 |
・ | 気水分離器給水の採用で溶存酸素を低減し、缶体保護を実現。 |
・ | 連続給水PID制御の採用により急激な熱応力を防止。 |
③蒸気圧力追従性の向上と蒸気の高乾き度の達成
・ | 燃焼範囲(ターンダウン)拡大と連続燃焼PID制御および連続給水PID制御の採用により、燃焼段階切替えによる圧力変動・給水時の缶内温度変化による圧力変動を低減。(±0.005MPa※2) |
・ | 気水分離器水位を連続給水PID制御することで水位安定を図り、気水分離器の旋回機能とあわせて、蒸気の高乾き度(99.8%※2)を達成。 |
※1 実用運転時とは、ボイラ負荷30~60%間の運転状態を示す。
※2 蒸気負荷静定時の性能を示す。
※3 15年間の製品保証は、当社とのボイラ薬品契約およびメンテナンス契約が必要です。
※4 20年間の特別延長保証は、15年製品保証満了後の機器状態確認を経て条件をクリアにした場合適用。
2.仕様表
機 種 |
WF-3000GEX |
WF-2500GEX |
換算蒸発量 |
3,000kg/h |
2,500kg/h |
最高使用圧力 |
0.98MPa |
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定格ボイラ効率 |
99%(98%仕様機も準備) |
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使用燃料 |
都市ガス13A中圧 天然ガス(LNG)中圧 |
□製品に関するお問合せ先 川重冷熱工業株式会社 東京本社
営業・サービス総括室 営業・サービス企画部
TEL 03-3645-8251