日本コークス工業北九州事業所に蒸気タービン発電設備を引き渡し

2011年10月03日

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川崎重工は、日本コークス工業株式会社北九州事業所(北九州市若松区)に、定格出力16.5MWの蒸気タービン発電設備を引き渡しました。

今回納入した発電設備は、コークス乾式消火設備(CDQ(※1))に設置するもので、コークス炉で乾留(※2)された赤熱コークスを不活性ガスにて消火し、その顕熱(※3)をボイラで蒸気として回収して発電に利用するエネルギー再利用設備です。

国内有数のコークス生産拠点である同事業所は、既に1基のCDQ設備を有していますが、今回新たにCDQ設備と蒸気タービン発電設備を導入することで、更なるエネルギー利用効率の向上を図ります。

当社は1956年から産業用蒸気タービンの製作を開始し、現在までに約340台を納入しています。今回の当社製蒸気タービンの採用は、これらの実績に加えて、蒸気タービンの優れた性能やライフサイクルコスト、当社への高い信頼が総合的に評価されたものです。

当社は今後とも環境負荷低減に貢献する高効率発電設備の拡販に取り組み、エネルギー・環境ビジネス事業を積極的に展開していきます。

≪蒸気タービン発電設備概要≫

1. 納入先:日本コークス工業株式会社 北九州事業所
2. 発電出力:16.5MW
3. 蒸気タービン型式:抽気復水タービン
4. 設備構成:蒸気タービン設備、発電機設備、電気・計装設備、復水設備

 

※1 コークス乾式消火設備(Coke Dry Quencher)
  コークス炉で乾留された赤熱コークスを、冷却塔内を流れる不活性ガスによって消火する設備。 密閉した冷却塔内で消火されるため、従来の湿式消火により水蒸気として放散していた熱量を回収して発電することが可能となる。
※2 石炭の乾留
  石炭を高温で蒸し焼きにして、コークスと揮発性ガスとに分解すること。
※3 顕熱
  物質の状態を変えずに、温度を変化させるために費やされる熱量。