大型貫流ボイラー「Ifrit (イフリート)」 燃料消費量およびCO2排出量を最大22%削減可能にする世界初の油焚き燃焼ターンダウン5:1制御システムを新発売(川重冷熱工業)
2011年07月28日
川重冷熱工業は、大型貫流ボイラー「Ifrit(イフリート)」油焚きシリーズ向けに、貫流ボイラーとしては世界で初めて連続燃焼による負荷調整可能領域を大幅に拡大した燃焼ターンダウン(※1)5:1制御システムを開発し、2011年8月より発売を開始します。
大型貫流ボイラー「イフリート」は、
①大型ボイラー並みの優れた制御方式と高い蒸気乾き度特性 |
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②小型貫流ボイラー並みの高効率と省スペース |
という特長を持つボイラーとして、2000年に販売を開始しました。その優れた蒸気圧力の安定性、高効率、起蒸の素早さにより、主に産業用の主熱源機などに幅広く使用されています。
今回発売する燃焼ターンダウン5:1制御システムは、バーナの燃焼用空気の流れを改善して低負荷運転時の保炎力を強化し、バーナの燃焼量を定格運転時における最大燃焼量の5分の1まで制御することを実現した省エネルギー・低環境負荷システムです。ボイラーのON-OFF運転を最小限に抑えることにより、低負荷運転領域(20~33%負荷)でのボイラー蒸気圧力の安定化と、パージ損失(※2)の低減を実現し、本システムを搭載していない従来機(燃焼ターンダウン3:1)と比べ、燃料消費量およびCO2排出量を最大22%(※3)低減することが可能となります。
本システムは、蒸気負荷変動が激しく、現状のボイラーではON-OFF運転を余儀なくされているバッチ運転や蒸気式吸収冷凍機などのプロセスで効果を発揮します。
今後とも、当社は、ユーザーの要望に応え、省エネルギーや環境負荷低減を実現できるシステム・機器の開発・販売を通じて、地球環境に貢献していきます。
※1: |
燃焼制御が可能な最大燃焼量と最小燃焼量との比。通常、最小燃焼量を「1」で表す。 |
※2: |
ボイラーは燃焼工程の前後に空気による炉内の換気(パージ)を行なうが、その際のパージ空気でボイラーが冷却されることによる熱損失。 |
※3: |
蒸気負荷20%での当社測定値の比較。 |
大型貫流ボイラー「イフリート」油焚きターンダウン5:1制御システムの特長は、次のとおりです。
(1)省エネルギー
・ | バーナの燃焼量を定格運転時における最大燃焼量の5分の1まで制御することで、ボイラーのON-OFF運転を最小限に抑え、低負荷運転領域でも高効率な省エネルギー運転が可能。 |
(2)蒸気圧力の安定性
・ | 広い燃焼範囲と貫流ボイラーの速い応答特性を存分に活かし、蒸気圧力を超安定制御。 |
(3)多様な利用用途
・ | 産業用熱源機の省エネのみならず、バッチ運転や蒸気式吸収冷凍機など、蒸気負荷の変動が激しいプロセスにおいて効果を発揮。 |
□お問合せ先
川重冷熱工業株式会社 東京本社営業・サービス総括室 営業・サービス管理部TEL 03-3615-5821 |
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