ページ内移動用のメニューです。


4.低炭素社会の実現

低炭素社会の実現に向けて

 地球温暖化の抑制に向けては、気候変動枠組条約のパリ協定が発効するなど世界的な取り組みが動き始めています。川崎重工は、エネルギーを無駄なく利用する製品とものづくりで、グローバルに地球温暖化防止に貢献することを進めています。
 日本国内の工場ではものづくりの効率化を実現するためにエネルギー見える化設備を導入し、ムダの早期発見に努めていることに加えて、再生可能エネルギーの利用を進めています。また、エネルギー利用効率の高い製品を世界に提供することで、製品の使用時におけるCO2排出量の削減に貢献しています。

省エネ促進活動

 当社は、年間の資源・エネルギーコストを5%以上削減する目標を立てて省エネ活動を推進しています。2013年から各工場を中心に本格導入している「エネルギー見える化」による省エネ活動の結果、2016年度は、当社のエネルギーコストの7.1%を削減する効果が得られ、目標を達成しました。
 また、経済産業省が行っているエネルギー使用合理化等事業者支援補助金なども積極的に活用し、省エネ設備を導入しています。2016年度は、明石工場、神戸工場、兵庫工場、坂出工場で空調設備や変圧器などを省エネ設備に更新しました。
 さらに、省エネ推進手法の水平展開を図る省エネ実務者会議や、改善事例と適用現場を見学する省エネ勉強会などを開催し、情報共有と省エネ促進に取り組んでいます。

工場棟の照明をLED化(西神工場)

工場棟の照明をLED化(西神工場)

省エネ勉強会
省エネ手法を現場で水平展開(明石工場)

省エネ勉強会
省エネ手法を現場で水平展開(明石工場)

エネルギーコスト削減効果の目標と実績

当社グループの種類別のEMS取得割合(従業員比)

エネルギー見える化システムの活用

 エネルギー見える化システムは、工場で使用するさまざまなエネルギーの使用状況を“見える化”するもので、どこで、いつ、どのくらいのエネルギーが使用されているかといった情報を、リアルタイムで見ることができ、エネルギー使用のムダ・ムラを発見して、エネルギー使用量の削減に貢献するものです。

当社グループの主要工場にシステムを導入

当社グループの主要工場にシステムを導入

エネルギー見える化システム“K-SMILE”の開発

 当社グループのエネルギー見える化システムとして、“K-SMILE”を開発しています。2011年3月の東日本大震災後の電力需給逼迫に対応するために各工場の電力デマンドを集計するシステムの構築から開始し、現在は、国内の主要工場の計測データを一覧する全社システムと、各工場で詳細な省エネ分析を行う工場システムを開発しています。
 これは、CO2排出量&エネルギー量を年間5%以上削減する目標達成に向けた施策の一つですが、工場の省エネ改善が進むことに合わせて、より高度な見える化システムの構築を目指しています。

※K-SMILEは川重テクノロジー(株)の登録商標です。

全員参加の省エネ活動へ

 数千台ある生産設備の省エネを加速するため、全員参加による改善活動を進めています。
 全員参加を促進する方策として、社内で省エネ情報交換会や事例勉強会などを実施し、省エネレベルの向上をはかるとともに、システムのエネルギー分析機能の高度化を進めて、エネルギー管理の専門家でない人でも、無駄や異常を見つけ出せるようにしていきます。

省エネ改善事例データベース
社内外の省エネ改善事例をデータベース化して全社へ配信しています。
省エネ勉強会
省エネの進んだ工場へ全事業部門の省エネ推進者が集まり、勉強会を実施。
互いの省エネ技術を横展開することにより、全社の省エネ活動を加速しています。
省エネ講演会
社外コンサルを招いての省エネ講演会で、全体的なレベルアップも行っています。

生産活動におけるCO2排出量の削減

 当社は、生産活動で発生するCO2排出量を、原単位で前年度比3%削減する目標を設定して、エネルギー使用量の削減活動を実施しています。
 2016年度は、生産現場における改善活動やエネルギー見える化システムを活用したエネルギー使用量削減などにより0.6万tのCO2排出量を削減しました。
 その結果、CO2排出量は昨年より1.1%減となる32.1万tでした。一方で売上高を分母とした原単位は昨年から0.2%減の28.6(トン/億円)となり、目標の3%削減は未達成でした。これは新規設備の立ち上げ等によるエネルギー使用量の増加によるものですが、今後、設備稼働による売り上げ増加によって目標を達成する見込みです。

生産活動におけるCO2排出量

生産活動におけるCO2排出量

  • 注1) CO2排出係数は、環境省が公表する電気事業者別、年度別の値を使用しています。
    注2) 海外の電力使用によるCO2排出係数はGHGプロトコルの公開値を採用しています。

サプライチェーンにおけるCO2排出量の試算

 当社に求められるCO2排出量の把握範囲は、従来の「自社の排出」から「サプライチェーンにおける排出」へと拡大する流れが加速しています。サプライチェーン排出量の算定基準には、国際的に認められた温室効果ガス(GHG)算定と報告のガイドラインであるGHGプロトコルが策定する「Scope 3基準」等があります。日本では、環境省・経済産業省共同の「サプライチェーンを通じた組織の温室効果ガス排出等に関する調査・研究会」の分科会「排出量算定分科会」で、Scope 3基準の“日本版”とも言える「基本ガイドライン」を作成しています。当社では、この「基本ガイドライン」に沿って、サプライチェーンにおけるCO2排出量を算出し、結果を以下の表にしました。それによると、サプライチェーン全体では、当社が販売した製品の使用に伴うGHGの影響が非常に大きいことがわかりました。現在も「製品貢献によるCO2排出量の削減」を推進していますが、今後、さらに積極的に展開していきます。

2016年度 川崎重工グループ全体のScope 1、2算定結果

2015年度 川崎重工グループ全体のScope 1、2、3算定結果

2016年度 川崎重工のScope 3算定結果

2015年度 川崎重工グループ全体のScope 1、2、3算定結果

  • ※1 現時点では参考となるデータが確認できていないため、算定対象から除外する。
    ※2 当社事業の範囲外のため、算定対象から除外する。

物流過程におけるCO2排出量の削減

 当社は、サプライチェーンの一部を占める物流におけるCO2排出量の把握と省エネ活動の推進を実施し、継続的なCO2排出量の削減を目指しています。2016年度は、遠方への貨物輸送量が増加したことでCO2排出量は2015年度比12%増加し、約0.4万tでした。

物流過程におけるCO2の排出量と原単位

物流過程におけるCO2の排出量と原単位

  • 注1)CO2原単位は、CO2排出量を売上高で除した値です。

  • 注2)CO2排出係数は、資源エネルギー庁が公表する値を使用しています。

再生可能エネルギーの利用

 川崎重工グループでは、工場からのCO2排出量を削減する取り組みとして、生産設備等の省エネ化に加えて再生可能エネルギーの利用を進めています。これまで各工場への太陽光発電設備の設置を進め、関連企業を含めて4,171kWの発電容量を保有しています(一部設備の導入に際しては一般社団法人新エネルギー導入促進協議会からの補助金を受けています)。
 2016年度は約1.7GWhの再生可能エネルギーを自社で利用し約0.1万tのCO2排出量を削減しました。

 

川崎重工グループの太陽光発電設備

名称 電力利用の形態 発電容量 kW
岩岡発電事業所※1 FIT※2による販売
1,505
名古屋第一工場 自家消費
750
西神発電事業所※1 FITによる販売
701
西神戸工場 自家消費
505
西神戸発電事業所※1 FITによる販売
422
明石工場 自家消費
140
坂出工場 自家消費
50
加古川発電事業所※1 FITによる販売
48
兵庫工場 自家消費
25
神戸工場 自家消費
20
播磨工場 自家消費
5
合計
4,171
  • ※1 川重商事株式会社運営の発電設備
    ※2 FIT:再生可能エネルギーの固定価格買取制度

名古屋第一工場 750kW発電設備

名古屋第一工場 750kW発電設備

川重商事株式会社岩岡発電事業所
1,505kW発電設備

川重商事株式会社岩岡発電事業所
1,505kW発電設備

太陽光発電量(自家消費分)

太陽光発電量(自家消費分)

製品貢献によるCO2排出量の削減

 当社は、エネルギー環境、航空輸送システム、陸海輸送システム、ROBO・MECHの4分野で製品使用時におけるCO2排出量の削減効果を算定し、製品貢献によるCO2排出量の削減効果として公表しています。
 当社サプライチェーンにおけるCO2排出量を分析した結果から、排出量の大部分は製品使用時に発生していることがわかっており、エネルギー利用効率の高い製品を提供することでCO2排出量削減への貢献を目指しています。
 2016年度は高効率の発電設備やバイオマスボイラ、推進性能の高い船舶等の納入が増加したことにより、製品貢献によるCO2排出量の削減効果は2015年度比20%増の89.8万tとなりました。

 

事業分野別の製品貢献によるCO2排出量の削減効果

分野 削減効果 主な製品 削減理由
エネルギー環境 63.2万t-CO2/年 ガスタービンコジェネレーション設備、
圧縮機、バイオマスボイラ、ごみ焼却炉
排熱・廃棄物利用、
効率向上
航空輸送システム 19.9万t-CO2/年 航空機(軽量機体) 燃費低減
陸海輸送システム 3.9万t-CO2/年 船舶(推進性能向上) 燃費低減
ROBO・MECH 2.8万t-CO2/年 油圧機器、ロボット 効率向上

製品貢献によるCO2削減量

CO2削減量

  • 注1)CO2排出係数は、環境省が公表する算定方法・排出係数一覧を利用しました。

  • 注2)製品のエネルギー利用効率向上を理由とする製品貢献によるCO2排出量の削減効果は、標準的な既存製品との比較により算定しました。

  • 注3)廃棄されていた熱、廃棄物のエネルギー利用は、回収した全エネルギーを製品貢献によるCO2排出量の削減効果としました。


ページの終わりですページの先頭へ戻る