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第171号 航空宇宙特集号

燃料タンク防爆機能を備える燃料系統装置 および燃料給油方法
-燃料中の酸素濃度を低くして、安全性を高める-

[ 特許・実用新案紹介 ]

発明者:蒲田 亨

 

 

 

航空機の燃料タンク防爆対策の一つとして、不活性ガスをアレージ(燃料が存在しない気層領域)に充填し酸素濃度を低く維持することが有効である。特に、酸素濃度が9%の体積濃度よりも低くなると、爆発の起こる危険性が急激に低くなることが米国で報告されている。しかし、航空機が上昇する際の周囲の圧力低下やタンク内燃料の揺れなどにより、燃料内の溶存酸素を多く含む気体がアレージに追い出され、アレージの酸素濃度が上昇することが課題となる。
従来は、この酸素濃度の上昇に対処するため、飛行中も常に不活性ガスによるアレージの掃気やスクラビング(燃料と不活性ガスを混合することにより酸素を除去する方法)またはアスピスクラブ(燃料給油時にスクラビングする装置)を併用し酸素濃度の低減を行ってきた。
本発明では、燃料系統に同一タンク内のポンプからアスピスクラブへの循環路を設け、ポンプ・システムにより機上不活性ガス発生装置やタンク内既存の不活性ガスを使用しながら、燃料を循環しスクラビングさせ、初期の段階で燃料内の酸素濃度を低くしておく。こうすることで、燃料からアレージに追い出される気体による酸素濃度上昇がほとんどなくなり、極めて効率よくアレージの酸素濃度を低い状態に維持できる。

川崎重工技報
川崎重工グループの多彩な製品と、それらを支える様々な先進技術をご紹介する技術情報誌です。

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