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第171号 航空宇宙特集号

ジェット騒音の音源モデル化方法,ジェット騒音 の解析方法および航空機の設計方法
-超音速旅客機の静かさを設計する-

[ 特許・実用新案紹介 ]

発明者:益川 昇、嶋 英志、葉山 賢司

 

 

 

次世代超音速旅客機の実現のために、当社を含めた国内の航空機メーカーが研究を行っている。その実現には、空港騒音対策が大きな設計課題となっており、機体による反射・回折の影響を含めたジェット騒音が引き起こす機体周辺の騒音レベルの推算を迅速かつ高精度で行う必要がある。本発明ではジェット騒音を複数の点音源でモデル化することにより、それを可能にした。
ジェットエンジンノズルからジェット軸線に沿って、点音源(O1、O2、…、On)を設定する(図1)。また、ノズルから異なる角度にある観測点(M1、M2、…、Mn)での騒音レベルを既存のデータベースや試験値から求める。その騒音レベルと、各点音源からの音を観測点で重ね合わせた値が合致するように、各点音源の強度と位相を決定する。特に強度の設定には、ジェットのCFD(数値流体力学)解析結果や音源探査試験などで得られた知見が盛り込まれる。図2より指向角φにかかわらず、既存のデータベースの騒音レベルと近い推算結果が得られており、本発明により広範囲の騒音を模擬可能な高精度の音源モデルが作成できた。
最近では、ジェット騒音の低減方法の一つとして、機体の遮蔽効果の利用が考えられている。本発明で得た音源モデルを用い、ジェット騒音の音場内に機体を配置して解析することで、遮蔽効果の高い機体形状を設計することが可能となる。

川崎重工技報
川崎重工グループの多彩な製品と、それらを支える様々な先進技術をご紹介する技術情報誌です。

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