ページ内移動用のメニューです。


第166号 船舶特集号

特許 第3490392号 トランサムスターン型船尾形状及びその造波抵抗低減方法

[ 特許・実用新案紹介 ]

発明者:齋藤 泰夫、岩崎 泰典、箙 一之

 

 

 

-船尾の波を抑える-
一般商船で使われるトランサムスターンと呼ばれる横から見た船尾の形状は、楕円形ではなく、船尾端をばっさりと切ったような形状である。中でも船尾端幅が広いコンテナ船や自動車運搬船などの高速船では船尾端より発生する波による抵抗(造波抵抗)が大きい。この船尾造波を抑えるのが本特許の技術である。
まずはその効果を見ていただこう。本誌39ページの比較写真で、船尾端から発生する船尾波がきれいに抑制されていることがわかる。
図1はその原理図である。通常用いる船底の形状は船尾端に向かってなだらかに水面に近づくが、この船底の形状ではある位置に折れ曲がった箇所(変曲点)を設け、そこから船尾端に向かって逆の傾斜とする。こうすることにより、変曲点より前方は圧力が高く流速が遅いが、後方の船尾を離れる部分では圧力が急激に下がり流速が増す。これによって、船尾端を離れた水面がくずれることを抑え、船尾波による造波抵抗を低減する。
相対的に速度が大きい船の抵抗ほど、造波抵抗が支配的になる。したがって、コンテナ船や自動車運搬船などの高速船ではこの技術は特に有効であり、3~7%も馬力を低減できるのである。
(株)川崎造船の作るすべてのコンテナ船・自動車運搬船などの高速船に採用されている省エネルギーの技術である。

川崎重工技報
川崎重工グループの多彩な製品と、それらを支える様々な先進技術をご紹介する技術情報誌です。

ページの終わりですページの先頭へ戻る