川重岐阜エンジニアリング株式会社

高専卒対談

「高専」での学びを活かして成長を続ける
先輩エンジニアたちのクロストーク

MEMBER

空力設計 K.S 2017年入社

装備設計 T.K 2021年入社

電気電子設計 S.T 2016年入社

01 KGEに入社後、どんな業務を担当していますか?

K.S

私は大型の輸送機C-2と固定翼哨戒機P-1の計測系統の設計をしています。新しく開発する機体や改修された機体は、設計通りにできているかを確認する際、至るところにセンサを装着してその信号を解析する作業を行います。これを担っているのが計測系統の設計業務です。実作業としては、センサから伸びる配線の装備や計測機器の配置などを「CATIA V5」という設計ツールを用いて行っています。

S.T

私は電子情報設計部ミッション・システム設計課の電磁波解析グループに所属し、電磁界解析と試験業務を担当しています。川崎重工業(株)で社内研究を行う部署から業務を請け負い、電磁界シミュレーションによって設計の結果を確認し、実際の試験でその妥当性を検証する業務を行っています。現在は、メタサーフェスを航空機で活用することを目指し、その設計技術に関する解析と試験に取り組んでいます。また、昨年からは無人ヘリコプタの「K-RACER」の飛行試験にも携わっています。

T.K

私の場合はお2人とだいぶ毛色が違いますが、入社以来、月周回軌道上の有人拠点「Gateway」関連の設計・製作を行っています。アメリカのNASAが主導して進める「アルテミス計画」の足掛かりとして、月を周回する軌道上にISSのような滞在プラットフォームを構築して活動拠点にする計画の一環で、空調関連の開発業務を手掛けています。

02 高専ではどのような学生生活を過ごしましたか?

S.T

私は本科を卒業したあと専攻科に進み、合計7年間高専に在籍しました。本科を出るときに一度は就職活動をしたのですが、進路を改めて考えたときに「もう少し勉強したい」と思い、大学ではなく比較的進学しやすい専攻科を選びました。当時は進学する人の半分くらいが専攻科を選んでいましたね。

T.K

私は本科卒で通学していました。最近は本科から大学に編入する人も増えていますが、当時は就職を選ぶ人も多かった印象です。

K.S

私も本科卒です。卒業した頃はちょうど不況で、「とりあえず就職しておいた方がいい」という雰囲気がありました。同級生の多くもその流れに乗っていた気がします。当時と比べると、今は状況もだいぶ変わってきましたね。

03 今の業務に活かされている高専での学びは?

T.K

私は機械工学を学び、卒業研究では宇宙分野に関連したテーマを取り扱いました。岐阜高専での5年間で、基本的な「4力学(機械工学・材料力学・熱力学・流体力学)」を学んだことは、今の業務に活きていると感じます。入社後に学ぶことは多いですが、設計の場面では、部品形状の大まかなダウンサイジングをする時や、詳細な形状を検討するための振動解析などを行うときに高専で学んだ基礎知識が役に立っています。

S.T

私の場合は、高専での学びがかなり活きています。電磁界解析業務では、設計や電磁界シミュレーションを行う中で、高専で学んだ電磁気学や数学の知識をフル活用しています。逆にもう少し勉強しておけばよかったと思うくらいです。試験業務では、試験治具を自分で設計し、3Dプリンタで製作することもあり、高専で培った製図やCADのスキルが現場で役立っています。勉強以外の部分でも、出前授業で地元の小学生に教えに行っていたり、コンテストに参加してみたり、海外の語学留学プログラムに参加したりした経験が役立っていますね。

K.S

私の場合は、高学年になればなるほど「これは本当に将来使うのか?」と感じたのを覚えています。正直、入社後に直接役立った専門知識は少ないかもしれません。それでもKGEでは、理系の幅広い知識が当たり前のように問われる環境ですから、もし高専で学んでいなければ何もできなかったと思います。電気系の下地になるような幅広い知識や論理的な思考法を学べたことは、大きな財産になっていると思いますね。

04 KGEを目指す高専生へのメッセージ

S.T

私からすると高専卒というだけで親近感が湧くんですよね。同じ苦楽を共にした同志という感じがしますから。なおかつ母校が一緒となればさらにうれしい。ぜひKGEに入社してきてほしいですね!

K.S

高専生は15歳で工業系の道に進むことになるわけですが、そういう人はきっと自分の頭で考え抜くことが好きだと思います。私はKGEに入社して設計業務をする中で、日々考え抜く場面が多いですし、設計した内容がすぐに目に見える形になっていく。高専生がものすごく充実感や達成感を感じられる会社だと思いますね。

T.K

私は入社当時、航空系を志望していたんですが、結果的に宇宙関連の業務に携わることになりました。航空宇宙分野はどの分野でも専門性が高いですし、仮に希望していた部署に配属されなかったとしても、新たな発見や興味が湧いてくる環境が待っています。新たな気付きを得られる機会がたくさんあるので、好奇心旺盛な方にはぜひお勧めしたいです。

S.T

就活生からすれば「どんな業務を任されるんだろう?」という部分が気になると思いますが、大学・大学院卒の方と明確な差があるわけではなく、やる気さえあればいろんな業務を任せてもらえる環境です。

K.S

会社の魅力という点では、転勤がないのも大きいですね。生活の基盤が安定しますから。将来的に岐阜や愛知で生活を考えている人にはとても良いと思います。私自身はこれが会社選びの重要な軸でしたから。

T.K

仕事で活躍するために大事なことは「自分はなぜこれをするのか?」という、自らの行動の動機づけをする習慣を持つことだと思います。技術者は、ことあるごとに根拠が求められますから。こうした素養を持っている人はKGEでより活躍できると思います。ぜひたくさんの高専生に興味を持ってもらえるとうれしいですね!

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