309,000重量トン型LNG燃料VLCC 2隻を受注

2022年08月25日

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川崎重工は、株式会社商船三井向け309,000重量トン型LNG (液化天然ガス) 燃料VLCC(Very Large Crude Oil Carrier)2隻の造船契約を締結しました。
今回受注したVLCCは、中国遠洋海運集団有限公司と共同運営している大連中遠海運川崎船舶工程有限公司(DACKS、中国大連市)で建造し、川崎重工グループとして初のLNG燃料VLCCとなります。2025年後半より順次竣工予定です。

本船は、LNGと低硫黄燃料油の双方に対応する二元燃料主機関を搭載します。LNG燃料使用時は、従来型の重油焚き主機に比べ、二酸化炭素(CO2)では約2530%、硫黄酸化物(SOx)では100%、窒素酸化物(NOx)では約85%の排出削減効果が見込めます。VLCCにおいては2025年度以降の契約船から適用される、二酸化炭素排出量規制のEEDIフェーズ3に適応しています。

全世界的に強化されつつある環境規制ならびにSDGsに代表される具体的な行動計画を踏まえ、当社は今後とも、環境規制に対応した各種商船や、次世代エネルギーとして注目されている水素を運ぶ液化水素運搬船など、地球環境にやさしい船舶技術を開発・提供し、低炭素・脱炭素社会の実現に貢献していきます。

<主要目>

全長×幅×深さ 339.5 m × 60.00 m × 28.90
載貨重量トン数 309,000トン

EEDIEnergy Efficiency Design Index)規制:
1トンの貨物を1マイル運ぶ際に排出されるCO2のグラム数として定義されるエネルギー効率設計指標(EEDI)を用いて、新造船の省エネ性能に関する規制値への適合を強制する国際規制。EEDI規制値は建造契約日と引渡日に応じて段階的に強化されます。ばら積み運搬船の場合、2013年にフェーズ2が発効され、2020年以降の契約船を対象にフェーズ0を基準値として20%のCO2削減が要求されます。フェーズ3では2025年以降の契約船を対象に、フェーズ0比較で30%のCO2削減が要求されます。

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