鉄鋼スラグ処理専用 新型ジョークラッシャ「AUDIS JAW™」を発売

2022年08月01日

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川崎重工グループのアーステクニカは、鉄鋼スラグ処理専用新型ジョークラッシャ「AUDISAutomatic Discharge System JAW™(オーディス ジョー)」を、2022年8月より発売します。
今回発売する「AUDIS JAW」は、鉄鋼製造工程において副産物として発生する鉄鋼スラグを100mm程度の粒度に破砕し、道路用 路盤材やセメント原料等として再利用するためのスラグ処理専用破砕機で、従来機「KSH型スラグジョー」の後継機種となる新製品です。

鉄鋼スラグは、高炉徐冷スラグ、製鋼スラグ(転炉系スラグ、電気炉系スラグ)に大別されますが、鉄鋼業界ではCO2排出量削減目標達成のため、転炉や電炉の活用・拡大が宣言されており、今後は製鋼スラグ(転炉系スラグ、電気炉系スラグ)の発生量増加が見込まれています。しかしながら、これまで製鋼スラグは地金等の破砕困難物の含有量が多く、破砕機内で滞留、嚙込みを起こし稼働停止する恐れがあったため非常に難しい処理作業でしたが、新製品「AUDIS JAW」では、地金等の破砕困難物の自動排出機能を搭載したことで、難しかった製鋼スラグ等も投入が可能となりました。
また、従来機と比較し、破砕室形状変更による約20%の処理能力向上と出口セット調整機構搭載による高いメンテナンス性を実現し、お客様の生産性の向上とランニングコストの低減に貢献します。
当社は、今後も積極的に破砕やリサイクル技術の開発に努め、優れた製品の提供を通じて、資源循環型社会に貢献していきます。

【主な特長】

(1)地金等の破砕困難物が投入可能

これまで破砕機が稼働停止となる恐れがあった地金等の破砕困難物を検知して自動排出し、破砕を再開する機能を有しており、地金を含むスラグ等、通常のジョークラッシャでは投入不可能な 原料にも適用可能。

破砕困難物が破砕機内で滞留、噛込んだ際、油圧ユニット内のリリーフ弁が作動することで、油圧シリンダーと連動してスイングジョーが後退し、破砕室下部の間隙が広がり破砕困難物を排出。排出後はスイングジョーが元の位置まで自動復帰し、破砕を再開します。

(2)処理能力の向上

フロントフレームとスイングジョーを「V形」に配置した破砕室を採用することで、原料のスムーズな破砕と排出を実現し、「レ形」破砕室搭載の従来機に比べ、約20%の能力UPを実現しました。

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(3)メンテナンス性の向上

フレームに組み込まれた油圧シリンダーのストロークのみで出口セットの調整が可能であり、従来機のような摩耗量の測定や調整板の出し入れ作業が不要となります。出口セット調整に伴う作業時間は、従来機の1/41/3程度であり、メンテナンス性の大幅改善を実現しました。

【仕 様】

全長 電動機出力 処理能力

ADJ2415

ADJ3018

ADJ3624

最大45kW

最大75kW

最大90kW

20~36 t/h

40~54 t/h

110~168 t/h

■ご参考:株式会社アーステクニカの概要

(1) 本社所在地 東京都千代田区神田神保町二丁目4番地
(2) 代表者 代表取締役社長 西 昌彦
(3) 設立年月日 2003年41
(4) 資本金 1,200百万円(川崎重工100%出資)
(5) 事業内容 破砕機、粉砕機器、環境リサイクル機器設備、微粉砕機器、耐摩耗・耐熱等鋳造製品の設計、製造および販売
(6) 従業員数 319人(2022年8月1日現在)

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