64型ばら積み運搬船の受注

2021年04月07日

川崎重工は、64型ばら積み運搬船 1隻の造船契約を国内船主と締結しました。本船は、中国遠洋海運集団有限公司と共同運営している南通中遠海運川崎船舶工程有限公司(NACKS、中国南通市)において建造し、2022年に竣工予定です。

今回受注した64型ばら積み運搬船は、NOx Tier 3規制*1を満足した上で、省エネ付加物の採用等により推進性能を向上させており、EEDI規制*2のフェーズ3(CO2排出量の基準値比30%削減)相当を達成する見込みの新開発船型です。

全世界的に強化されつつある環境規制ならびにSDGsに代表される具体的な行動計画を踏まえ、当社は、環境規制に対応した各種商船の建造に積極的に取り組むことで、海運業界における各種排ガスの抑制に貢献していきます。

*1 NOx Tier 3規制:

船舶からの大気汚染防止に関する国際規則において、船舶から排出されるNOx量に関して段階的に課される規制。Tier 1規制(2000~2010年起工船に対し、エンジン定格回転数に応じた排出量を規定)、Tier 2規制(2011年以降の起工船に対して、Tier 1規制比約20%の削減を規定)、Tier 3規制が規定されている。Tier 3規制では、2016年以降の建造船に対し、特定の排出規制海域においてNOx排出量をTier 1規制比で80%削減することが規定されている。

*2 EEDI(Energy Efficiency Design Index)規制:

1トンの貨物を1マイル運ぶ際に排出されるCO2のグラム数として定義されるエネルギー効率設計指標(EEDI)を用いて、新造船の省エネ性能に関する規制値への適合を強制する国際規制。EEDI規制値は建造契約日と引渡日に応じて段階的に強化される。ばら積み運搬船の場合、2013年にフェーズ2が発効され、2020年以降の契約船を対象にフェーズ0を基準値として20%のCO2削減が要求される。フェーズ3では2025年以降の契約船を対象に、フェーズ0比較で30%のCO2削減が要求される。

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