1.8MW級 水素ガスタービン「PUC17MMX」がConnecting Green Hydrogen MENA 2024 でHydrogen Technology of the Year 2024を受賞

2024年04月26日

川崎重工が開発した1.8MW級のドライ・水素専焼型のガスタービン「PUC 17MMX」が、Connecting Green Hydrogen MENA 2024においてThe Hydrogen Future Awardsの8部門の一つ、「Hydrogen Technology of the Year 2024」を受賞しました。Connecting Green Hydrogen MENAは50カ国以上から3000人を超える意思決定者、エネルギー大臣、企業代表者が参加する中東で最大の水素イベントで、Hydrogen Technology of the Yearはその年に開発され、製造・貯蔵・輸送・利用の面で水素産業にプラスの影響を与えた先進技術、ソリューション、デジタル革新を表彰するものです。

水素には燃焼する際にCO2を排出しないというメリットがある一方、天然ガスに比べて燃焼速度が速く、燃焼温度が高いという特性を持つため、NOx排出量の増加や燃焼器部品の過熱などが課題となっていました。当社はマイクロミックス燃焼※1と追焚き燃焼※2を独自に組み合わせることで、これら課題に対応したドライ方式の水素専焼燃焼器(以下、「本燃焼器」)の開発に成功し、世界で初めて製品化しました。※3 この製品を使うことにより、水素専焼・混焼のいずれにおいても大気汚染防止法に準拠した安定かつクリーンな運転が可能となります。また、水素と天然ガスの混焼運転に関しては、水素を体積比で50%から100%までの任意の割合で利用できることから、水素の供給量に応じてフレキシブルに運用できます。
今回の受賞は、世界初となるドライ方式での水素専焼が可能な本燃焼器を搭載したガスタービンの製品化を通じて、CO2排出量の削減に大きく貢献できる点が高く評価されたことによるものです。

当社では本燃焼器を2030年までに当社が販売するすべてのコージェネレーションシステム用ガスタービンに搭載する予定としており、将来的な水素エネルギーの普及を見据え、水素サプライチェーン(つくる・はこぶ・ためる・つかう)の構築を推進していきます。日本のCO2発生量の約4割を占める発電分野において、水素を「つかう」ガスタービンは脱炭素化に貢献する重要な製品の一つであり、当社は今後もさらなる水素燃料対応のガスタービン燃焼技術の開発を進めてまいります。

  • ※1 小さな噴射孔から燃料を小分けに噴射し、多数の微小火炎にて燃料を燃焼させる川崎重工独自の燃焼方式。局所的な高温部分をなくし、NOx排出量を安定して低く保つことが可能となる。
  • ※2 マイクロミックス燃焼の下流に追焚き燃焼を組み合わせた川崎重工独自の方式。追焚き燃料の調整で、マイクロミックス燃焼を安定させたまま出力を変更でき、NOx排出量を安定して低く保つことが可能となる。
  • ※3 本燃焼器は、NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)の「水素社会 構築技術開発事業(https://www.nedo.go.jp/activities/ZZJP_100096.html)」の一環として、「ドライ低NOx水素専焼ガスタービン技術開発・実証事業」(2019年度~2020年度)、「水素CGSの地域モデル確立に向けた技術開発・研究」(2021年度~2022年度)において開発した技術を活用しています。

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