解析分野

航空機や宇宙機器の開発、製造、維持改良などのための設計作業にはさまざまなデータが必要とされます。 その各種データ(空力・構造・電力負荷・アンテナパターン等)を提供するため、高度な解析技術を駆使しています。

構造解析

航空機構造の製造図面に対する強度・剛性要求の検証として、静強度・疲労強度及び損傷許容性解析、剛性解析を行います。また、解析手法は、古典的な解析計算以外に、解析目的に応じた*FEM解析を実施します。機種毎の解析基準に従いプログラムを実行し、データを評価して適切な解析結果を提供します。
更に、製造時や運用時の不具合に対し処置案の構造解析を行い処置の妥当性を確認します。

*FEM…有限要素法

CFD解析

CFD解析を用いて空力設計を行うと共に、部分形状のパラメトリック解析や最適な形状への絞り込みの効率化を行っています。
現在では、より複雑な形態での高精度な解析が可能となり、航空機に限らず、新幹線車両やバイクなど、さらには空力騒音や振動などの環境問題分野にも対象を広げています。

*CFD(Computational Fluid Dynamics):数値流体力学

電磁波解析

レーダー探知されにくい機体形状の設定、通信装置等アンテナの最適な配置、アンテナの性能を最大限発揮させる*レドーム設計、搭載品の電磁適合性等様々な要素を考慮した設計を行うため、レーダー反射断面積、アンテナの電磁界放射(または受信)パターン、レドームの電力透過率、機器・配線からの電磁界放射・感受性等を解析しています。

*レドーム(レーダー + ドーム):アンテナを覆って空気抵抗を少なくするための複合材製カバー