インド向け7,200kWコージェネレーションシステムを受注

2010年09月15日

川崎重工は、東南・西南アジアのガスタービン販売・サービス拠点Kawasaki Gas Turbine Asia Sdn. Bhd.(カワサキ・ガスタービン・アジア、マレーシア・クアラルンプール)を通じて、現地エンジニアリング会社Quippo Energy Private Ltd.(クイッポ エナジー)と共同で、インドの大手衣料品製造メーカーであるRaymond Ltd.(レイモンド)社のGujarat州(グジャラート)にある繊維織物工場向けに7,200kWガスタービンコージェネレーションシステムを受注しました。

今回受注したシステムは、当社が開発したカワサキガスタービン「M7A-03D」を主機とする天然ガス焚きのガスタービン発電設備と排熱回収装置で構成されます。このシステムにより発生する電力と熱は、工場内の生産設備に全量供給され、同工場のエネルギーコストの改善、電力の安定供給に寄与するとともに、CO2排出量削減による環境保全に配慮したエネルギー供給システムが構築されることになります。「M7A-03D」ガスタービンを搭載した「GPB80D」ガスタービン発電設備は、すでに市場で高い評価を得ている「GPB60D」、「GPB70D」ガスタービン発電設備をベースに開発し、実証された数多くの最新技術を採用した世界最高レベルの熱効率を備えており、インドでは初受注となります。
なお、本システムは、当社がガスタービン発電設備を供給、Quippo社が排熱回収装置や補機類一式の調達と現地工事を担当し、2011年4月に完成する予定です。

インドでは、都市化や工業化が堅調に進展しており、増加するエネルギー需要への対応と環境対策のために小規模分散型で高効率な発電システムの導入を支援する政策が進められています。その中でガスタービンコージェネレーションシステムは、発電を含めた総合エネルギー効率が非常に高く、かつエネルギーコスト改善に大きく寄与することから、今後、需要の拡大が期待されています。

当社は、これまで東南・西南アジアにおいてコージェネレーションや非常用発電設備向けに、合計約50台のガスタービンを納入した実績を持っています。今回のコージェネレーションシステムの受注は、当社製ガスタービンコージェネレーションシステムの優れた環境性能やライフサイクルコストはもとより、当社の高い技術力と東南・西南アジアにおける数多くの納入実績が総合的に高く評価されたものです。

本件の受注を機に、当社は東南・西南アジア地域のガスタービン営業・サービス拠点 Kawasaki Gas Turbine Asia Sdn. Bhd.を通じて東南・西南アジア地域でのさらなるコージェネレーションシステムの市場開拓を強化します。また、東南・西南アジアのほか、米州、欧州、中東、日本を含むアジア極東地域においても現地販売拠点を活用し、世界5極体制により事業を積極的に展開していきます。