韓国のPOSCOから蒸気タービン発電設備を受注

2010年03月18日


川崎重工は、韓国の製鉄会社であるPOSCOから、定格出力29.7MWの蒸気タービン発電設備1基を受注しました。納入先は同社光陽製鉄所で、2011年6月に引き渡す予定です。

今回受注した蒸気タービン発電設備は、コークス乾式消火設備(CDQ(※1))に設置するもので、コークス炉にて乾留された赤熱コークスを不活性ガスにて消火し、その顕熱をボイラーで蒸気として回収することで発電に利用する設備です。

POSCOは1968年に韓国国営製鉄会社として設立され、2000年に民営化されたのち、2002年にPOSCOと社名変更しています。POSCOは1973年に浦項、1992年に光陽に一貫製鉄所を建設し、世界有数の製鉄企業に成長し、2008年の粗鋼生産量は世界第4位です。

当社は1956年から産業用蒸気タービンの製作を開始し、現在までに330基を超える蒸気タービン設備を供給してきており、韓国向けとしては34基を供給しています。今回の受注は、これらの実績に加えて、当社製蒸気タービンの優れた性能やライフサイクルコスト、アフターサービスなど当社への高い信頼が総合的に評価されたものです。

当社は今後も引き続き環境負荷低減に貢献する発電設備の拡販に取り組み、エネルギー・環境ビジネスを積極的に展開していきます。

※1 乾式消火設備(Coke Dry Quencher)
コークス炉で乾留された赤熱コークスを、冷却塔内を流れる不活性ガスによって消火する設備。密閉した冷却塔内で消火されるため、従来の湿式消火により水蒸気として放散していた熱量を回収して発電が可能となる。