LNG運搬船「エネルギーコンフィデンス」の引き渡し(川崎造船)

2009年05月07日

 

 

川崎造船は、2009年5月1日に東京エルエヌジータンカー株式会社および日本郵船株式会社向けLNG運搬船「エネルギーコンフィデンス」(当社第1611番船)を引き渡しました。

本船は、当社が新たに開発した153,000m3型LNG運搬船の第2番船で、世界の主要なLNGターミナルへ入港可能な145,000m3型LNG運搬船の船体寸法を保持したまま、従来よりも約8,000m3多いLNG積載容量を有しています。

本船の引渡、主要目ならびに特長は次のとおりです。

<引渡>

2009年5月1日


<主要目>
全長   289.53 メートル
長さ(垂線間)   277.00 メートル
幅(型)   49.00 メートル
深さ(型)   27.00 メートル
満載喫水(型)   11.857 メートル
総トン数   121,413 トン
載貨重量   75,892 トン
貨物タンク容積   153,634m3(-163℃、98.5%において)
主機関   川崎UA-400型蒸気タービン機関×1基
連続最大出力 27,600kW×82回転/分
航海速力   約19.5 ノット
定員   44名
船級   日本海事協会(NK)
船籍   日本(東京)


<特長>
1) 本船は、4個のモス型球形独立型LNGタンクを持ち、153,634m3の液化天然ガスを輸送する大型LNG運搬船です。
2) 4つの球形LNGタンクのうち、船尾側の3つのタンクについては、赤道部に高さ2メートルの円筒部分を追加してタンクを伸ばし、当社標準の145,000m3型からLNG積載容量を約8,000m3増やしています。
3) LNGタンクには、当社が独自に開発した川崎パネル方式による防熱システムを採用し、高い防熱効果によりLNGの蒸発率を約0.1%/日としています。
4) 貨物タンク区画は、二重船殻、二重底構造とし、LNGタンクはその内側に配置されているため、万一の船体損傷時でも直接タンクに損傷がおよばないよう安全に保護されています。
5) 操舵室は、最先端の電子航海機器を装備し、従来分散配置していた航海機器を集中配置して操作性の向上を図るとともに、全周に窓を配置して360度の視界を確保し、太洋航行中にはワンマン操船が可能となっています。
6) 荷役関係の監視・制御は、船橋下の居住区前面、貨物積込/揚荷区域の見通しが良い位置に設けた荷役制御室で行います。荷役制御室には、統合制御監視装置(IAS)を配置し、荷役関係の監視・制御のほか、機関状態監視を行えるようになっています。本IASは、開発時にオペレータの経験、意見を数多く取入れて、特にオペレータの操作性に配慮したシステムとしています。