新開発の177,000m3型LNG運搬船を初受注(川崎造船)

2007年11月08日


川崎造船は、東京エルエヌジータンカー株式会社(東京ガス株式会社の100%子会社)および日本郵船株式会社と、177,000m3型LNG運搬船(積載容量175,000m3)1隻の造船契約を締結しました。本船は、当社坂出工場で建造し、引き渡しは2011年を予定しています。

今回受注したLNG運搬船は、船主のLNG輸送に関するノウハウの提供を受け、当社が新開発した177,000m3のカーゴタンク容量を持つモス型LNG運搬船です。本船は、当社の標準船型であり、世界の主要なLNGターミナルへ入港できる汎用性と優れた推進性能を有する147,000m3型LNG運搬船(積載容量145,000m3)の特長を保持したまま、カーゴタンクを大型化することによりLNG積載容量を大幅に増加させています。
また、本船の主機関には、新開発の川崎アドバンストリヒートタービンプラント(川崎URAプラント)を初搭載します。川崎URAプラントは、高圧タービンを回転させた蒸気を一旦ボイラに戻し、再加熱後に中圧タービンへ送り返すという再熱サイクルを採用し、熱効率を大幅に高めた蒸気タービンプラントです。これにより、燃料消費率は従来の蒸気タービンプラントと比べて約15%改善します。

今回の受注は、当社の長年にわたるLNG運搬船の建造および保守に関する卓越した技術力ならびにその信頼性が高く評価されたものです。
本船の受注により、当社の大型LNG船受注残は9隻となりました。当社は、今後とも、クリーンエネルギーとして需要増加が予想されるLNGをはじめとする各種ガスの運搬船建造に積極的に取り組んでいきます。

なお、本船の主要目は以下のとおりです。

<主要目>
全 長 約300m
型 幅 52m
タンク容量 177,000m3
速 力 19.5Knots