自治体向けとして国内初の下水汚泥活性炭化設備を受注(カワサキプラントシステムズ)
2007年09月05日
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川崎重工グループのカワサキプラントシステムズは、新潟県胎内市より、自治体向けとしては初となる下水汚泥活性炭化設備を受注しました。本設備は同市内の中条浄化センターに設置するもので、2008年3月の完工予定です。 今回当社が受注した活性炭化設備は、下水汚泥を乾燥・炭化・賦活*し、市販の活性炭の代替利用が可能な活性炭化製品を製造するものです。本設備で製造された活性炭化製品は、ごみ焼却炉において使用されているダイオキシン類除去用活性炭の代替品などに利用可能であり、循環型社会の形成に貢献することができます。 本設備は、下水汚泥の搬送貯留設備、乾燥設備、炭化設備などから構成されており、当社は機械・電気を含むシステム全体の設計から、機器の製作・据付・試運転を含む施工までの現地工事一式を担当します。主要な構成設備の主な特長は以下のとおりです。 1.「乾燥設備」 塊状の汚泥を解砕しながら熱風と接触させ、コンパクトな装置で乾燥できることから、高い熱効率を実現します。 2.「炭化設備」顆粒状の乾燥汚泥を炭化コンベヤ内でリボンスクリューにより搬送しながら、乾燥・熱分解・炭化・賦活させます。炭化コンベヤ内の後半部分を800~900℃の高温にすることによって、表面に微細孔を穿ち、吸着性能に優れた活性炭化製品を製造することができます。 当社は、下水汚泥の乾燥・焼却設備の分野で、国内において豊富な実績を有しており、活性炭化処理技術についても実証試験を重ねてきました。また、本年3月には、国土交通省が推進する下水道技術開発プロジェクト(SPIRIT21)における「下水汚泥資源化・先端技術誘導プロジェクト(LOTUS Project)」の中で、財団法人下水道新技術推進機構から「下水汚泥の活性炭化と有効利用による汚泥処理費の低減」に関する技術評価を受けています。 今後とも当社は、バイオマスや太陽光などの未利用で再生可能なエネルギーの有効利用を促進する技術開発や製品の拡販を通じて、温室効果ガス排出量削減や資源の有効利用による循環型社会構築に貢献していきます。 *賦活(ふかつ):炭化物の細孔構造を発達させ、吸着能力を大きくする操作のこと。 □ 下水汚泥活性炭化設備の概要
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