インドネシア製紙工場向け12,000kWコージェネレーションシステムを受注

2006年11月16日


川崎重工は、東南・南西アジアのガスタービン販売・サービス拠点Kawasaki Gas Turbine Asia(カワサキ・ガスタービン・アジア、略称KGA、マレーシア・クアラルンプール)を通じて、現地エンジニアリング会社PT Euroasiatic(ユーロアジアティック)と共同で、インドネシア・ジャカルタ近郊の製紙会社 PT PELITA CENGKARENG PAPER (通称ペリタ)社 Tangerang(タンゲラン)工場向けガスタービンコージェネレーションシステム(6,000kW×2台)を受注しました。

今回受注したシステムは、自社開発の7,000kW級カワサキガスタービン「M7A-02」を主機とする天然ガス焚きのガスタービン発電設備(2基)と排熱回収ボイラ(2基)で構成されます。このシステムにより発生する12,000kWの電力と毎時30トンの蒸気は、工場内の生産設備に全量供給され、同工場のエネルギーコストの大幅な改善に寄与することになります。
なお、本システムは、当社がガスタービン発電設備の供給、PT Euroasiaticがボイラや補機類一式の調達と現地工事を担当し、2007年8月に完成する予定です。

昨今の世界的な原油高およびインドネシアでの電力事情の悪化などにより、インドネシアでは天然ガスパイプラインの敷設が進んでいる都市部や工業地帯を中心に、ガス燃料を用いた自家発電設備が導入されつつあり、今後ガスタービンコージェネレーションシステム需要が増加することが期待されています。

当社はインドネシア向けにコージェネレーションシステムを、1994年に納入した3,000kW級を皮切りに、2004年、2005年に相次いで受注しました。本年もブリヂストンおよび倉敷紡績のインドネシア法人向けに、それぞれ6,570kW、5,500kWガスタービンコージェネレーションシステムを受注しており、今回は6件目の実績になります。また、当社はこれまでにインドネシア向けにコージェネレーション、非常用発電設備向けなど、合計18台のカワサキガスタービンを納入した実績を持ちます。

今回のコージェネレーションシステムの受注は、カワサキガスタービンの優れた環境性能やライフサイクルコストはもとより、当社の高い技術力とインドネシアにおける過去の納入実績などが総合的に高く評価されたものです。

本件の受注を機に、当社は東南・南西アジア地域のガスタービン営業・サービス拠点 Kawasaki Gas Turbine Asiaを通じて東南・南西アジア地域でのさらなるコージェネレーションシステムの市場開拓を強化します。また、東南・南西アジアのほか、米州、欧州、日本を含むアジア極東地域においても現地販売拠点を活用し、世界4極体制により事業を積極的に展開していきます。