香港KCRC向け鉄道車両受注の件

2006年03月07日

 

 

伊藤忠商事、近畿車輛、川崎重工は、3社共同で香港のKowloon-Canton Railway Corporation(KCRC:九廣鐵路公司)から、34両の鉄道車両を受注した。契約金額は80億円強で、2007年9月末から納入が開始される。

今回受注した車両は、2009年開業予定の新規路線と既存の西線での運行に投入される。この新規路線は、既存の東線East Tsim Sha Tsui(イースト チムサアチョイ)駅と西線Nam Cheong(ナンチョン)駅を結ぶ総延長約4kmのKowloon Southern Linkと呼ばれる路線で、同区間の開通により、既存の東線と西線がKowloon地区でつながり、乗客の利便性が大幅に改善される。
なお、今回の受注には、7両4編成の新車に加え、新規路線開通による輸送力増大に対応するための追加車両(中間車3両2編成)と、新規開通区間を走行するための既存車両の一部改造工事が含まれる。

3社は、1999年にKCRC向けに250両の車両を受注したのを始め、これまでに合計322両の車両を納入している。今回受注した車両は、3社が過去に納入した車両と同タイプのステンレス製車両で、車内外の静粛性に優れ、快適性・対環境性能が高いという特長を有する。

今後、KCRCでは既存路線への追加車両の納入や、新規路線計画が進められており、豊富な需要が見込まれている。3社は、今回の受注を機にKCRCからのさらなる受注拡大を目差す。