国内最大級の非常用ガスタービン発電設備PU5000/PU6000を新開発

2003年12月17日

川崎重工は、自社開発のガスタービンM1T-33型を用いた国内最大級の非常用発電設備PU5000(5,000kVA)、PU6000(6,000kVA)の2機種を新開発しました。今後、通信や上下水道など大容量の需要家向けに積極的に拡販を進め、来年度中の初号機納入を目指します。

今回新開発した非常用発電設備PU5000およびPU6000は、ガスタービンを用いた設備としては国内最大級であり、最近の設備容量需要の大型化に対応することができます。さらに40秒で起動が可能なことから、非常用だけではなく、防災用にも適しています。

現在、当社は非常用発電設備として187.5kVA(150kW)から4,500kVA(3,600kW)まで全19機種を揃えており、今回新開発した大型2機種を追加することによりラインナップが拡充します。

当社は、1976年に非常用ガスタービン発電機の初号機を納入したのを皮切りに、約25年間で累計約6,000台の納入実績があります。非常用ガスタービン発電設備は、通信関係やデータセンターなど重要設備および上下水道など公共設備の予備電源、病院や庁舎の防災用など、多岐にわたって利用されており、ガスタービンの有する起動信頼性の高さや冷却水が不要なこと、クリーンな排気ガスなどの特長により広く普及してきています。また、阪神・淡路大震災や、最近ではニューヨークでの大停電に見られるように、非常・防災用発電設備の重要性が再認識されニーズが高まってきています。

当社は、独自の設計によるガスタービンの開発に成功して以来、常に公共性や環境に配慮したガスタービン並びにシステム開発に努めてきました。今後とも当社は、ガスタービンの開発・製造技術など基盤技術のさらなる向上をはかり、信頼性に優れ、環境保全要請に応えるガスタービン発電設備の開発と拡販に注力していきます。