省エネ性を大幅に向上 中型吸収冷温水機「新Mシリーズ」を新発売(川重冷熱工業)

2003年05月14日

川重冷熱工業は、大幅に省エネ性を向上した中型吸収冷温水機「新Mシリーズ」(JIS基準COP1.16、省エネ率30%)4機種を、5月15日から発売します。「新Mシリーズ」の冷房能力は、141~264kW(40~75RT)です。

吸収冷温水機は、ガスや油を燃料とし、水を冷媒とするクリーンな冷暖房用機器で、1968年に当社が世界に先駆けて商品化したものです。以来、当社は吸収冷温水機のリーディングカンパニーとして各種の技術開発を進め、今日では国内外のホテル、事務所・商業ビル、学校、病院、地域冷暖房、工場などで幅広く使用されています。

今回発売する「新Mシリーズ」は、1982年発売の「Mシリーズ」をベースに、大型吸収冷温水機「シグマエースシリーズ」用に開発された新型溶液熱交換器を採用することで、機械本体の寸法を変えることなく、大幅に省エネ性能を向上しました。これにより本シリーズは、国土交通省のグリーン購入法に定められた吸収冷温水機の基準値(COP1.05)を大幅にクリアするとともに、中型吸収冷温水機の分野ではトップクラスの省エネ率を達成しています。

「新Mシリーズ」の主な特長は、以下のとおりです。

濃度差蓄冷方式および高効率熱回収器を採用しており、冷房・暖房ともに低負荷時から高負荷時まで燃料消費の少ない高効率運転を可能とし、従来シリーズ比で燃料消費量を13%低減。
屋外設置可能な化粧カバー付であるとともに、小型・軽量で荷物用エレベーターでの搬入も可能であり、屋上や屋内に設置した既設機の入替需要にも対応。
数台を組み合わせることで、既設の大型吸収冷温水機の代替機として入替への対応が容易。
使用燃料により、ガス焚き、油焚きモデルを選択可能。
「新Mシリーズ」の発売に伴い、冷却塔一体型吸収冷温水機(パック型)の省エネ率も向上。

当社は、省エネ性能を大幅に向上した「新Mシリーズ」を発売することで、中型吸収冷温水機の新規ユーザーへの拡販を図るとともに、吸収冷温水機のパイオニア企業として、今後入替需要が高まることが期待される同市場で、積極的な営業展開を図っていきます。

今後とも当社は、省エネルギーや環境負荷低減を実現するシステム・機器の開発・販売に注力していきます。