国内最大級のRDF(ごみ固形燃料)製造プラントを納入

2002年12月02日

 

川崎重工と石川島播磨重工の共同企業体は、国内最大級となるRDF(Refuse Derived Fuel、ごみ固形燃料)製造プラントを、大牟田・荒尾清掃施設組合に納入しました。

大牟田市では、RDF発電事業を中核とする「大牟田エコタウン」の認定を国より受け、大牟田エコタウン計画を推進中です。これは福岡・熊本両県(7清掃組合、28市町村)にて製造されたRDFをRDF発電所(大牟田リサイクル発電所)にて燃焼させ、熱エネルギーの回収と発電を行う県境を越えた広域リサイクルネットワークを確立し、広域的なダイオキシン対策、ごみのサーマルリサイクルを図るものです。

今回納入したRDF製造プラントは、福岡県大牟田市と熊本県荒尾市で収集されるごみを処理してRDFを製造します。本プラントは、大牟田エコタウン計画で新設する7つのRDF製造プラントの中では最大規模で、同計画のRDF発電所で燃焼されるRDFの約4割を製造します。

RDFは従来の焼却によるごみ処理方式とは異なり、ごみを発電燃料にして利用する方式で、以下のような特長があります。

圧縮成形されており、かさ密度が高いため、貯蔵・輸送に便利
乾燥・圧縮成形するので、臭気・腐敗が抑えられて長期保存が可能
低位発熱量は1キログラム当り3,500~4,500キロカロリーあり、均質で燃焼性が良い


川崎重工は、ごみ処理全般における豊富な経験を基にRDF製造の自社技術を開発し、北九州市および電源開発(株)の協力を得て、1997年より北九州市小倉北区に実証設備(処理能力20t/日)を建設し、約4年間の実証・実運転を行いました。またRDF燃焼実証設備(24t/日)を1996年に神戸市西区に建設、ボイラの高温高圧化を可能にした内部循環流動床炉による発電技術を確立し、本製造プラントの隣接地に建設される国内初の発電効率30%を達成するRDF発電所の建設も現在進めています。

石川島播磨重工は、都市ごみのRDF製造設備に関し、単独および他社との共同により、すでに5ヶ所のRDF製造プラントの稼動実績を有しております。

今後も川崎重工、石川島播磨重工は、RDF関連技術の高度化に努め、環境調和型社会の構築に寄与出来るよう取り組んでいきます。

なお、RDF製造プラントの概要は次のとおりです。
■RDF製造プラントの概要
(1) 発注者 大牟田・荒尾清掃施設組合
(2) 名  称 大牟田・荒尾RDFセンター
(3) 建設場所 福岡県大牟田市健老町(大牟田エコタウン内)
(4) 敷地面積 20,019m2
(5) ごみ処理能力 225t/日(75t/日×3系列)
(6) 設備構成 破袋・破砕設備、乾燥設備、選別設備、圧縮成形設備等