八千代松陰高等学校向け70kW太陽光発電設備を納入

2002年02月18日


川崎重工は、学校法人八千代松陰学園(千葉県八千代市)に太陽光発電設備(70kW)を納入しました。今回納入した設備は、千葉県内の学校に設置されている太陽光発電設備の中で最大級の設備です。

本設備は、八千代市の八千代松陰高等学校キャンパスにある第2体育館の屋根面の一部、約770m2に設置したもので、エヴァーグリーンソーラー社製のEC-110型太陽電池モジュール約680枚を使用しています。なお発電した電力は、学校内で使用する照明やエアコンなどの電力の一部として使用されます。当社は設備の全体設計から、試運転を含む施工まで工事一式を請負いました。

また本設備は、NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)の「平成13年度産業等用太陽光発電フィールドテスト事業」によりNEDOと八千代松陰学園の共同事業として建設されました。現在、文部科学省は経済産業省と共同で、平成9年度より環境を考慮した学校施設を整備推進する「エコスクール」政策を進めており、八千代松陰学園はこの設備を通じて自然エネルギーの有効利用による地球環境への負荷の低減を考える環境教育にも取り組む予定です。なお、本設備の年間発電量は約67,200kWHを見込んでおり、1年間の環境負荷低減効果は「原油16,353リットルを節約」、「二酸化炭素(CO2)11,140kg-Cを抑制」することになります。この抑制効果は「114,393平方メートル分の森林に相当」するものです。

当社は、わが国初の「ハイブリッド環境調和型エネルギー供給システム」を、(株)世界貿易センタービルディング(東京都港区)へ2001年6月に納入しました。このシステムは、80kWの発電能力を持つ太陽光発電システム(エヴァーグリーンソーラー社製のE-60型太陽光発電モジュール、約1,400枚を使用)と、ガスタービンコージェネレーション設備(能力:発電能力1,500kW、発生蒸気量4.5t/h)を組み合わせたものです。今回の設備は、こうした大規模太陽光発電設備の設置実績が、高く評価されて受注したものです。

今後とも当社は、これらの実績をベースに太陽光発電システム事業をさらに推進するとともに、風力やバイオマスなど自然エネルギーによる発電分野で積極的な事業展開を図っていきます。

エヴァーグリーンソーラー社:米国マサチューセッツ州、太陽光発電モジュール/パネルの開発・製造・販売会社であり、ストリングリボン(String Ribbon)法という独特の技術を用いて、シリコンウェーハー、セル、モジュールを製造・販売している。当社は1999年12月に資本参加、日本での販売権を取得している。