オンサイト熱電併給事業用コンバインドサイクル発電設備を受注

2002年01月29日



川崎重工は、中国電力グループが、広島日本電気(株)構内(広島県東広島市)で実施する、オンサイト熱電併給事業用のガスタービンコンバインドサイクル発電設備を受注しました。
本設備の完成は、2002年4月の予定です。

本発電設備は、純国産M7A-02型ガスタービン5基、蒸気タービン2基で構成されており、ガスタービン発電装置と、ガスタービンの排熱を回収して得られる蒸気を使用した蒸気タービン発電装置とを組み合わせることで、CO2削減等の環境対策と総合エネルギー効率の向上を図るとともに、瞬時電圧低下対策を考慮した発電設備で、最大発電出力43,850kWを達成します。

ガスタービンの排熱を回収して得られる蒸気は、通常運転時には工場への供給を主体とし、余剰蒸気は蒸気タービンで発電に使用され、総合エネルギー効率の高い設備です。また同時に、ガスタービンを複数台設置することにより、設備の定期点検・修理時にも安定したエネルギーの供給を可能としています。本設備の重要構成機器であるガスタービン、蒸気タービン、排熱ボイラー等は当社製品を使用しています。

主機となるM7A-02型ガスタービンは、当社が1997年に自社開発したガスタービンで、圧縮機軸流11段、タービン軸流4段、燃焼器6筒缶で構成された一軸式の7,000kW級ガスタービンです。

当社の産業用ガスタービンは、1974年に自社開発した産業用ガスタービン「S1A-01」型を使用した非常用ガスタービン発電装置を発売して以来、これまでに非常用発電装置、コージェネレーション発電システムで高い信頼を得ており、現在では150kW~20,000kW級までのガスタービンを保有しています。また、きめ細かなアフター・サービス体制により、国内では産業用ガスタービン分野で5,000台以上の納入実績を持つトップメーカーとして、つねに60%以上の市場シェアを有しています。そして海外でもアジア地区、欧米地区を中心に500件を超える実績を持っています。

当社は今後とも産業用ガスタービンのパイオニアメーカーとして、ガスタービン発電設備の開発、販売、アフターサービスに注力するとともに、今後需要の増加が予想される分散型発電設備の分野において、顧客のニーズに応えるべく受注拡販に積極的に取り組んでいきます。

<本設備の概要>
ガスタービン最大発電出力:7,170kW×5基
蒸気タービン最大発電出力:4,000kW×2基
最大発電出力合計:43,850kW
燃料:都市ガス13A
総合熱効率:47.2%(プロセス蒸気18.9t/h使用時)