米国の複合火力発電所向け排熱回収ボイラを受注
2001年08月09日
川崎重工は、米国ニューヨーク州に建設予定の複合火力発電所(CCPP:Combined Cycle Power Plant)向け排熱回収ボイラ(HRSG:Heat Recovery Steam Generator)1缶を、KeySpan Energy社(本社:米国ニューヨーク州)より受注しました。
今回受注したHRSGは、ガスタービンからの排熱を回収して蒸気を発生させるもので、得られた蒸気は、発電用の蒸気タービンに供給されます。今回の発電所建設で、当社はHRSG本体のほか本体に付随するダクトバーナ、脱硝装置、CO(一酸化炭素)触媒なども供給します。
昨今、米国では各地で電力需要の急激な伸びとともに発電設備の需要が急増しています。特に環境への負荷が少なく、発電効率の高い天然ガスを燃料とするガスタービンを用いたCCPPの引き合いが増えるとともに、短納期での高効率HRSGの需要も増加しています。この流れを受けて、当社は北米市場で初めてとなるHRSGを米国アリゾナ州に建設中のCCPP向けに本年3月に受注しています。
今回の新発電所は、急増するニューヨーク市内の電力需要に対応するもので、ニューヨーク州ロングアイランド市に発電端出力250MW(ガスタービンGE7FA:約165MW×1基、蒸気タービン約85MW×1基)のCCPPを建設するものです。この新発電所建設により、KeySpan Energy社は従来から保有・運営している発電所の総発電能力(約1,800MW)を約2,050MWまでに約12%増強させることになります。
当社は、これまでに北米以外の地域でもインドのダブホール・パワー・カンパニー社向けCCPP用HRSG4缶など、HRSGに関して数多くの納入実績を持ちます。今回の受注は、当社のHRSGに関する豊富な納入実績と技術力が高く評価されたものです。今回の受注を機に、今後も当社はHRSGの分野において、積極的な営業活動を展開していきます。
□契約の概要 |
1.納 入 先 | : | KeySpan Energy(キースパン エナジー)社 (ニューヨーク州を中心とする米国東北部に電力、ガスなどのエネルギーの供給およびこれに関連する投資を行なう会社) |
2.納入範囲 | : | HRSG×1缶、ダクトバーナ、脱硝装置、CO触媒他 |
3.引渡条件 | : | East River接岸渡しあるいは構内車上渡しおよび技術指導 |
4.設 置 | : | ニューヨーク州ロングアイランド市(Ravenswood Cogeneration Facility) |
5.納 期 | : | 2002年8月 |