北海道電力向けに世界最大級の地上式LNGタンクを受注

2016年06月15日

川崎重工は、株式会社大林組と共同で、北海道電力株式会社から、石狩LNG基地向け地上式LNGタンク1基の建設工事を受注しました。本タンクは、2020年に運用開始する予定です。

今回受注したLNGタンクは、容量23万KLのPC(プレストレストコンクリート)防液堤外槽一体型のタンクで、地上式LNGタンクとしては世界最大級です。本タンクは、石狩湾新港発電所への燃料ガス供給に寄与する燃料貯蔵設備として設置するもので、北海道電力が石狩LNG基地内に設置する2基目のLNGタンクとなります。
石狩湾新港発電所は、北海道電力として初となるLNG火力発電所で、既設火力発電所の経年化に対応するとともに、燃料種の多様化、電源の分散化を図り、将来的な電力の安定供給を確実にすることが期待されています。

石狩LNG基地は、北海道ガス株式会社が運営し、同社と北海道電力が共同利用するLNG受入基地です。同基地は、現在、北海道ガスが所有するLNGタンク2基(第1タンク:稼動中、第2タンク:建設中)と北海道電力が所有する1基(第3タンク:建設中)で構成されており、今回受注したLNGタンクは4基目となります。なお、第1タンクと第3タンクは、当社が受注したものです。

当社のLNGタンク事業は、1982年に地下式LNGタンクを建設、1983年には地上式のLNGタンクを建設して以来、金属二重殻式・ピットイン式・PC防液堤外槽一体型・地下式メンブレン型など、国内LNGタンクの全形式での実績を有しています。また、海外においても、韓国などでLNGタンク建設の技術協力を行うなど、国内外で41基のLNGタンクの納入実績を有しています。

今後とも当社は、低温・極低温を中心とする各種エネルギー貯蔵設備事業を、これまでの実績を生かして国内外で積極的に展開していきます。

なお、今回受注したLNGタンクの仕様は以下のとおりです。

 

  (1) 形式 PC防液堤外槽一体型 地上式LNGタンク
  (2) 容量 23万KL
  (3) 内槽設計温度 -162℃
  (4) 内槽内径 約86m
  (5) 貯槽高さ  約59m