164,700m型LNG運搬船を受注

2014年12月11日

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 (イメージ図)

 

川崎重工は、川崎汽船株式会社より、164,700m型LNG運搬船1隻を受注しました。本船は、当社坂出工場で建造し、2016年後半の竣工を予定しています。なお本船は、中部電力株式会社が米国テキサス州で推進するフリーポートLNGプロジェクトで生産されるLNGの輸送に投入される予定です。

今回受注したLNG運搬船は、当社が開発した164,700mのカーゴタンク容積を持つモス型LNG運搬船で、昨年3月に同社より受注したLNG運搬船の第2番船です。同タイプの船型としては3隻目の受注となります。

本船は、世界の主要なLNGターミナルへ入港可能な船体寸法であり、2016年に完成予定の新パナマ運河を通峡可能な型幅を維持しつつ、モス型のカーゴタンクを備えた汎用性の高い船型として、LNGトレードの多様化に対応します。さらに、船体構造の最適化による船体重量の軽量化および、船体形状の最適化を図ることで推進性能を高めるとともに、主機関に川崎アドバンストリヒートタービンプラント(*)を搭載することにより、輸送効率の向上を図っています。

本船の主要目は以下の通りです。

<主要目>


全長
 約293m

型幅
48.9m

タンク容積
164,700m

速力
19.5knot
 
ボイルオフレート
0.08%/日

当社は、今後とも、クリーンエネルギーとして需要増加が予想されるLNGをはじめとする各種ガスの運搬船の建造に積極的に取り組んでいきます。

(*) 川崎アドバンストリヒートタービンプラント
高圧タービンを回転させた蒸気を一旦ボイラに戻し、再加熱後に中圧タービンへ送り返すという再熱サイクルを採用し、熱効率を大幅に高めた蒸気タービンプラントです。2011年9月に川崎アドバンストリヒートタービンプラントの初号機を搭載したLNG運搬船が就航しています。
本船では、初号機での海上試運転、実航海で得られたデータに基づき、さらに改良を加えた蒸気タービンプラントを搭載します。