静岡ガス&パワー(株)向けガスエンジン発電所建設工事を受注

2014年11月05日

川崎重工は、静岡ガス(株)の電力事業会社である新電力※1の静岡ガス&パワー(株)より、「カワサキグリーンガスエンジン」2基からなる発電容量1.5万kW級の発電所建設工事を受注しました。ガス会社が出資する新電力からの受注は今回が初めてです。

今回受注した工事は、発電出力7,800kW、世界最高の発電効率49.5%を誇る、自社開発の「カワサキグリーンガスエンジン」(KG-18-V)2基で構成される発電容量1.5万kW級の発電所です。本発電所は、静岡県富士市に建設され、2016年1月の運転開始を目指しています。当社は発電所の設計、発電機器の供給および据付、土木建築からなる建設工事一式をフルターンキー方式で請け負います。

「カワサキグリーンガスエンジン」は、優れた発電効率・環境性能、複数台の効率的な運用による発電所運営面でのフレキシビリティー向上およびリスク低減を可能とするだけでなく、10分間で最大負荷に到達する高い起動性や毎日起動発停を行うDSS(Daily Start and Stop)運転のしやすさなどの特長を有しています。
今回の受注は、「カワサキグリーンガスエンジン」の持つこれらの特長や施工・稼働実績が総合的に高く評価されたことに加え、当社のガスエンジン発電所が経済性(メリットオーダー※2)に優れ、需給調整にも対応可能な新電力向けの調整ミドル用自社電源として最適であると認められたことによるものです。

静岡ガス&パワー(株)は、静岡ガス(株)による総合エネルギー事業推進の一環として2014年7月に設立された電力事業会社で、地域内の自家発電の余剰電力や再生可能エネルギー等と本発電所を組み合わせて様々な需要に合わせた電力供給を実現します。静岡ガスグループは、2016年を目途にガスや電力等を提供する総合エネルギー事業を展開し、地域の活性化に貢献していきます。

電力の小売り全面自由化や安定供給のため、中小規模発電所などの分散型電源に対するニーズが一層高まるなか、当社は今後ともガスエンジンをはじめとした発電設備の提供・販売に取り組み、エネルギー・環境ビジネスを積極的に展開していきます。

 

※1 新電力:
特定規模電気事業者(PPS: Power Producer and Supplier)の通称。一般の電力会社以外の独立系事業者の一種で、原則50kW以上の高圧電力を発電し、電力会社の送電網を通じて工場や大規模店舗に供給する事業者のこと。
※2 メリットオーダー:
様々な発電設備を組み合わせて発電を行うことにより、発電コストを最適化すること。