二重効用で世界最高効率のナチュラルチラー「Efficio」を新発売(川重冷熱工業)

2013年02月21日

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川重冷熱工業は、二重効用では世界最高のCOP※11.51※2を達成したナチュラルチラー(吸収冷温水機)「Efficio(エフィシオ)」を4月1日より新発売します。

ナチュラルチラーは、ガスや油を燃料とし、水を冷媒とするクリーンな冷暖房用機器で、1968年に当社が世界に先駆けて商品化したものです。以来、当社はナチュラルチラーのリーディングカンパニーとして各種の技術開発を進め、今日ではホテルや事務所、商業ビル、学校、病院、地域冷暖房、工場など国内外で幅広く使用されています。

また、東日本大震災以降、電力需給の逼迫に伴い、電気式に比べ大幅に省電力が図れるナチュラルチラーがあらためて見直されています。

今回発売する「Efficio」は、前身となる「Sigma Ace(シグマエース)」の優れた性能をさらに進化させ、二重効用で世界最高の定格COPや高い期間効率※3を達成するとともに、システムの効率化を実現しました。

「Efficio」の特長は、以下の通りです。

二重効用で定格COP No.1

自社開発の小型・高性能プレート式熱交換器や、二段蒸発二段吸収構造、高性能伝熱管、排ガス熱交換器の採用など数々の燃料消費低減技術の確立により、二重効用機では世界最高効率となるCOP1.51を達成しています。

期間効率 No.1

パラレルフロー、溶液インバーター制御、高性能バーナー技術の採用や吸収液溶液溜り容積の拡大により、高い期間効率を実現しています。低負荷領域から高負荷領域にわたって効率の良い運転が可能となり、省エネルギーに貢献します。(図1)

システム効率 No.1

冷温水機本体の高効率化による消費エネルギーコスト削減のみならず、付帯設備を含めたシステムの効率を向上させる省エネ制御機能を充実しました。温度センサー等を活用し、冷却水ポンプ等の付帯設備を負荷に応じて最適制御することにより、従来のシステムに比べ、年間エネルギー消費量で約50%、CO排出量で約60%削減することが可能となります。(図2)

軽量・コンパクト化

冷温水機本体の軽量・コンパクト化を実現したことで、更新の際の搬入費用や既設基礎の強度対策費用を削減することができます。

操作性・視認性の向上

365日・24時間遠隔管理する機能の標準装備(テレメンテ、従来機能の継承)や、5.7インチのカラー液晶タッチパネルを運転盤に標準装備することで、操作性や視認性を向上させています。

また、「Efficio」では、使用環境など顧客の幅広いニーズに対応するため、COP1.51※2、COP1.43※210月以降発売予定)、COP1.39※2、COP1.33※2の4タイプを用意し、各タイプに281kWから3,516kW(80RTから1,000RT)の18機種(計72機種)をシリーズ化しています。

□ 「Efficio」シリーズのラインナップ

製品名
NZ型
NH型※4
NU型
NE型
COP
JIS基準
1.51
1.43
1.39
1.33
高位発熱量基準
1.36
1.30
1.25
1.20
冷凍能力
各タイプ281kW~3,516kWをラインナップ

※1:
COP(成績係数:Coefficient of Performance)とは冷凍能力を投入熱量で除したもの。
※2:
JIS基準
※3:
期間効率は、実際の運用条件下における年間を通じた効率を示す。建物や用途など条件によって異なるが、部分負荷での運転時間が長い場合は、部分負荷効率のよい機械を選定することで期間効率は向上する。
※4:
2013年10月以降発売予定

□ 図1 「Efficio」シリーズの部分負荷特性(NZ型の場合)

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冷却水入口温度条件は、JIS基準(負荷100%時32℃、負荷0%時27℃、0~100%は比例的に変化)

※高効率機想定性能曲線

グリーン機種選定のためガス3社規定する高効率機の性能曲線を示します。
高期間効率機として選定されるには、この性能を有する吸収冷温水機より年間冷房ガス消費量が同等以下であることが一つの条件です。

□ 図2 「Efficio」シリーズの年間エネルギーコスト・CO排出量の比較(NZ型の場合)

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従来機およびNZ型①は、省エネ制御なし。NZ型②は、省エネ制御ありの場合を示します。

 「算出条件」

吸収冷温水機容量:739kW(210RT) 
用途:ホテル(負荷パターンは空気調和・衛生工学会調べ、冷房時間7,428hr/年)
冷却水条件:従来機、NZ型①はJISによる。NZ型②は外気変動型による。
電気料金:東京電力業務用電力(2013年1月)
ガス料金:東京ガス空調用A契約(2013年1月)
CO2排出係数:
13Aガス・・・2.29kg-CO2kg/m3N(東京ガスデータ),
電力・・・0.69kg-CO2kg/kWh(マージナル係数:火力電源係数)
従来機は冷水温度差5℃、NZ型は冷水大温度差仕様(温度差8℃)で冷水ポンプを選定。

□ お問合せ先

川重冷熱工業株式会社 東京本社

営業・サービス総括室 営業・サービス企画部
TEL 03-3615-5821