ベトナム油田開発に用いられるFPSO向けに天然ガス圧縮機を受注

2012年10月24日

川崎重工は、ラムソン合弁会社(Lamson Joint Operating Company)がベトナム油田開発プロジェクトに投入する浮体式生産貯蔵積出設備(FPSO:Floating Production, Storage and Offloading system)向けに、天然ガス圧縮機2基を受注しました。

FPSOとは、洋上にて、海底油田で採掘された石油から不純物を取り除いて原油を生産・貯蔵し、輸送タンカーへの積出を直接行う浮体式設備で、従来の固定式プラットフォームに比べ、水深が制約とならないことや、移動・再利用が容易といった利点があります。本FPSOは、既存タンカーを改造するもので、ブンタウ沖160kmに位置するタンロン鉱区およびドンド鉱区の開発プロジェクトにおいて、原油の生産・貯蔵・積出を行います。

今回当社が受注した圧縮機は、原油生産過程で石油から分離された随伴ガスをFPSOにおいて昇圧し、海底パイプラインで陸地へ圧送するためのもので、FPSOのトップサイド(石油・ガス生産設備)を建設するシンガポールのグローバル・プロセス・システムズ社(GPS:Global Process Systems Pte. Ltd.)から受注しました。当該圧縮機のGPS社への納入予定は2013年4月であり、本FPSOの商業運転開始は2013年第4四半期の予定です。

今回の受注は、これまでの天然ガス圧送用圧縮機設備の豊富な実績と信頼性が高く評価されたものです。当社は今後も、クリーンエネルギーである天然ガスに関連する機器の拡販に取り組み、エネルギー・環境ビジネスを積極的に展開していきます。