舶用2サイクルディーゼル機関における環境対策技術開発のための試験機関を新設

2009年11月02日

 

 

川崎重工は、神戸工場内に環境対策開発のための2サイクルディーゼル試験機関を新設することとし、このたび建設工事に着工しました。

国際海運においては2016年からNOx(窒素酸化物)排出に関するIMO 3次規制が施行され、排ガス規制海域において舶用ディーゼル機関から排出されるNOxを現状から80%削減することが義務づけられます。当社では、この要求に応えるため、また、今後更に厳しくなると予想される環境規制に対応する技術開発、将来の機関改良研究を目的として、ディーゼル試験機関を神戸工場内に設置することとしました。

当社はこれまで小形ディーゼル試験機を用いて、主に実験室レベルの環境対応技術開発を進めてきました。今回のディーゼル試験機関新設は、これまでの開発成果の実用化に先立って、実機サイズでの継続的な試験が必要であると判断したことによります。今後の開発に当たっては、関係会社である川崎造船、川崎重工、川崎エンジニアリングも参画し、川崎重工グループの総力を挙げて開発に取り組んでいきます。

なお、このディーゼル試験機関はシリンダ径50cm、2シリンダの2サイクル電子制御機関で、実機と同条件での試験が可能です。初起動は2010年度初頭を予定しています。

当社は、この試験機関で得られた成果をいち早く製品に反映させるとともに、今後も技術開発を重ねることで、舶用分野においても、地球環境の改善に貢献していきます。