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JERAより船舶運航管理支援システム「SOPass」を初受注

プレスリリース

川崎重工は、船舶運航管理支援システム「SOPass※1」を株式会社JERAより初めて受注しました。本システムは、同社が用船する計4隻のLNG運搬船に搭載されます。

今回受注した「SOPass」は、衛星通信を介して船舶から取得したリアルデータと当社が持つ船舶に関する工学的知見をICT/IoT技術を用いて融合し、船舶の運航管理に有益な情報を提供するサービスです。船舶の各種性能解析や、省エネ運航に寄与する最適航路計算に加え、業界初となるLNG運搬船向けLNG貨物の管理最適化機能を有しています。

様々な種類の船舶への搭載が可能であり、最適な運航航路の提案や、荷役部・機関部の運転状況を可視化することによって、より経済的で安全な運航に寄与します。

「SOPass」は、2017年7月に三井物産株式会社が用船するLNG運搬船向けに初受注した後、同社向けにこれまで計7隻分を受注しています。2018年4月より実船運用を開始し、同社より高い評価を得ています。今回のJERA向け4隻分の受注により、受注累計は計11隻分となりました。

当社は、ビッグデータを活用した船舶管理マーケットの拡大ならびに多様化する顧客ニーズへの対応のため、2018年9月に、船舶海洋部門にIoT事業推進部を発足させ、「SOPass」を含むIoT・ビッグデータ等を活用したソリューションビジネスの拡充および体制強化を図っています。

今後も船舶の運航管理の高度化に関するお客様の要望に、ICT/IoT技術と川崎重工グループが保有する広範な技術のシナジーを活かしてお応えし、海事産業の発展に貢献していきます。

■船舶運航管理支援システム「SOPass」の特長

  1. ①クラウドサーバーに蓄積した航海時の燃料消費量や気象情報、船体の状態などの各種データを分析、学習することで、様々な種類の船舶に対して、安全かつ最少燃料消費量となる運航が可能な航路を提案するとともに、燃費や船速、メンテナンス管理などに関する将来予測の自動レポーティングも可能で、運航コストの低減や安全性の向上を実現します。
  2. ②LNG運搬船に特化した業界初の機能として、輸送中に自然蒸発する天然ガス(ボイルオフガス)を管理し、燃料消費量が最少となる航路や最適なヒール量*5での運航を提案することが可能です。
  3. ③ユーザーの使い方に合わせたシステム機能の構築が可能です。三井物産向け「SOPass」においても、三井物産とカスタマイズ・協業を実施し、ユーザー志向のシステム機能を構築します。
  4. ④公的な第三者機関である一般財団法人 日本海事協会の100%子会社である株式会社シップデータセンターと協力し、プライベートクラウドサーバーを起ち上げることで、情報漏洩やコンピューターウィルスによる被害への対策等、強固な守秘・情報管理体制による情報漏洩防止対策を施しています。
  5. ⑤新造船のみならず、既存船舶への対応も可能であり、汎用性に優れています。

※1:hip peration and erformance nalysis upport ystem

※2:バラスト航海中に冷却用冷媒および航海用燃料としてカーゴタンク内に残すLNG量

ビッグデータを活用した新開発の船舶運航管理システム「SOPass」

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