SDGs貢献への考え方と取り組み
国連は2015年、貧困や不平等、不公正の撲滅、気候変動への対応など2030年までに達成すべき17の目標として「持続可能な開発目標(SDGs)」を採択しました。SDGsは世界中の企業、政府、地域社会に対し広く協力を求め、人類と地球の繁栄の実現をめざす具体的な行動計画です。企業においても、事業活動全体を通じて社会課題の解決に貢献することが求められています。

川崎重工グループでは、グループミッション「世界の人々の豊かな生活と地球環境の未来に貢献する"Global Kawasaki"」と、SDGsとの親和性は極めて高いと考えており、当社グループが事業を通じて社会課題の解決を目指すなかで、SDGsの達成に貢献できる部分は大きいと認識しています。
川崎重工グループは重要課題(マテリアリティ)を特定する中で、グループとして長期で達成すべき最重要課題を、事業を通じて創出する社会・環境価値と位置づけ、「安全安心リモート社会」「近未来モビリティ」「エネルギー・環境ソリューション」としました。この3つは経営方針「グループビジョン2030」の注力する3つのフィールドであり、事業を通じてSDGsに貢献することを明確に位置付けたものです。 また、貢献するSDGs項目の特定とともに、2030年までに達成すべき目標も定めました。達成状況は定期的に開示し、社会・環境価値の最大化と持続的な成長を目指し、SDGsの達成に貢献していきます。
川崎重工グループのSDGsへの取り組み
事業を通じて創出する社会・環境価値
~対処すべき社会課題と目指す姿~
注力フィールドと対処すべき社会課題 | 目指す姿 | 目標/指標(KPI) | 具体的施策 |
---|---|---|---|
安全安心 対処すべき社会課題 ● 先進国の労働人口の減少 ● リモートワークを含む多様な働き方の増大 ● 医師の不足、負担増、医療格差 ● 人の往来の減少 ● パンデミック対策 |
「リモートによる新しい価値の創造」
すべての人々が豊かで安全かつ安心して暮らせる社会を、リモート技術で創る |
【2030年の目標】
● 国内約200万人の医療・福祉関係者の不足(市場規模は1兆円以上と想定)の5%解消 ● 国内約400万人の製造業・サービス業等の働き手不足(市場規模は2兆円以上と想定)の5%解消 【指標(KPI)】(a)リモートプラットフォームのアクティブユーザー数 (b)手術支援ロボットによる手術件数 |
● 感染症検査システム
● 手術支援ロボットによる30km離れた遠隔手術の実証(動物実験)、世界初の商用5G通信での遠隔手術の実証 ● 介護ロボットの病院への導入 ● リモートによるパーソナルケア製品の市場投入 ● 倉庫や各種店舗向けロボットの開発と実装 ● ヒューマノイドロボットの実用化 ● 工場における遠隔ロボットを用いた実作業(2021年度からProof of Concept開始) ● ドクターヘリの納入 ● 非常用発電設備の納入 など |
近未来モビリティ 対処すべき社会課題 ● 人とモノの移動の変化への対応(eコマースの発展、都市の渋滞、シェアリング化の普及、個人モビリティの需要増加) |
「人・モノの移動を変革」
人やモノが安全で素早く効率良く移動できる社会を、新モビリティで創る |
【2030年の目標】
● 物流における人手不足(国内約20万人)の20%解消 ● 新モビリティの事業化 ● 配送ロボット ● VTOL無人機(垂直離着陸機) ● 自律四輪 ● サプライチェーン最適化サービスなど ● 海上輸送の自律化(MARICOプロジェクト* *Marine Collaboration Project ● スーパーシティ・プロジェクトへの参画 【指標(KPI)】(a)VTOL 無人機のユーザー数、総輸送量 (b)配送ロボットのユーザー数、総輸送量 |
● 物流チェーン最適化 Phase 1● 輸送・荷役機器の自律化(ラストワンマイルまでを含む自律化) Phase 2● サプライチェーン(接続点のシームレス化:積荷乗せ替えをシステムを含めて効率化) ● 2030年までに海外展開 ● 新モビリティ ● 2025年までに配送ロボット、自律四輪の事業化 ● 2030年までにVTOLの運用、統合輸送サービス事業の本格化 など ● スーパーシティ実現 ● 自治体と連携したスーパーシティ構想への参画(人の移動も含めた都市交通の全体最適) ● 人・モノの移動全体を管理するシステム(地域内MaaS)を構築。当社グループ他事業と有機的に連動させる。 ● ロジスティクス会社やソフトウェアの会社と相互の協力関係を構築 |
エネルギー・環境 対処すべき社会課題 ● 地球温暖化 ● 脱炭素化 ● エネルギー問題 |
「安定したクリーンエネルギーへの挑戦」
低コストで安定した脱炭素社会を早期に実現する |
【2030年の目標】 水素 ● 当社ソリューションによる水素供給量:22.5万t/年(商用化時) ● 当社ソリューションの水素エネルギーによるCO2削減量160万(理論値) 現有製品● より環境に配慮した製品を製造する ● 製品からのCO2排出量の削減 【指標(KPI)】水素 (a)当社ソリューションによる水素導入量 (b)当社ソリューションの水素エネルギーによるCO2削減量 現有製品(a)製品貢献によるCO2排出量の削減効果 (b)Kawasaki グリーン製品の登録数・売上高 |
● 水素コンソーシアムの形成 ● 技術開発
● 輸送量の増加
● 水素燃料を搭載した鉄道車両(気動車)の開発 ● ハイブリッド、電動モーターサイクル/オフロード四輪車の量産化 ● 舶用ハイブリッド推進システム/電気推進システム納入 ● 省エネルギー型二酸化炭素分離・回収システムのパイロットスケール実証試験を開始(関西電力) |

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