の技術 Technology

技術の集結により、高効率・コンパクト・省エネルギーを実現しています。非常時の稼働にも安定性を発揮します。また全体の制御システムも含めてコンパクトなパッケージ化を実現しています。

機器構成全ての部位を自社開発することでトータルシステムとして最適化

  1. 防音カバー
  2. 制御盤
  3. ブロワ本体
  4. インレットベーン駆動装置
  5. インレットベーン
  6. 渦巻ケーシング
  7. HySETインペラ
  8. 高速電動機
  9. 磁気軸受
  10. 位置センサ
  11. 高速ロータ
  12. インバータ
  13. コンバータ
  14. 入出力フィルタ
  15. 磁気軸受制御装置

本体の特徴低振動・低騒音で超高効率

増速歯車やカップリングが無く、軸受が磁気浮上式のため、機械的ロスが非常に少ないブロワです。また、デュアル風量制御により、反応槽の要求風量や圧力の変動に対し、効率の低下を最小限に抑えながら追随することができます。さらに、羽根車には、長翼と短翼をもち、より高効率を追及した流路形状のHySETインペラを使用しています。
過去の実績において、MAGターボの導入により従来機種(機械式ブロワ)比 最大30%の消費電力の削減を実現しています。

制御盤の特徴レイアウト・アレンジも豊富で設置場所を選ばないコンパクト設計

磁気軸受制御装置、インバータ(高速電動機の回転速度を制御するために供給する電源の周波数と電圧を変化させる)、コンバータ(インバータに供給する電源を交流から直流に変換する)、入出力フィルタ(インバータで発生する高周波ノイズを抑制する)、などで構成されています。各種の部位は小型で設置面積は小さく、またブロワ本体と制御盤を別置きにもできるなど、設置条件に柔軟に対応できることも大きな特徴です。

高効率となる3つの理由

01磁気軸受けの採用

アクティブマグネティックベアリング

高速電動機のロータ(回転子)を電磁石の磁力の吸引力を利用して浮上させています。2つのラジアル磁気軸受と1つのスラスト磁気軸受で構成されています。高速ロータの位置を常に位置センサで検知し、磁力を制御することで高速ロータを基準位置に保ちます。
磁気浮上式なので機械的なロスが極めて少なく、電力消費量が低減します。
下水曝気用ブロワに磁気軸受を採用したのはMAGターボが国内で初めてです。

磁気浮上イメージ

磁気軸受は、ロータを磁気軸受(電磁石)の磁力により浮上させる方式です。

停電対策

MAGターボは停電と同時に高速回転する電動機が発電機に変わって発電し(回生電力)、ロータが安全に着地できる回転速度に低下するまで、磁気軸受制御に必要な電力を供給します。そのため、浮上しているロータが高速回転したまま軸受部に接触(高速タッチダウン)して損傷するリスクはありません。

通常運転時

通常運転時は400V電源からAC(交流)がコンバータに流れみ、コンバータからインバータと磁気軸受制御装置(MBC)にDC(直流)が流れます。MBCからは直流が磁気軸受に流れ、軸を浮かせます。一方、インバータでは直流がブロワ回転数に必要な周波数の交流に変換され、高速電動機に送られます。

停電発生時

モータが瞬時に発電機に切り替わり、その回生電力を磁気軸受に供給します。
送風機は停止プロセスに入りますが、回生電力の供給は、モータ軸が補助ベアリングに軟着陸できる回転速度まで継続します。

02進化したインペラ

高速電動機ロータの軸端に取り付けられているのが斜流型の羽根車です。高速回転しながら吸込口から入った空気を圧縮して吐出口へと送ります。初代の斜流型羽根車は半世紀近く前に川崎重工が自社開発したもので、その形状や空気流路の設計は、常に最先端の技術で進化し続けています。材質は耐食性のある高力アルミニウム合金製または同等以上のもので、3次元加工マシンによる削り出しで信頼性が高く、流体工学的にも理想の形状です。

CFD解析 Kawasakiの回転技術

単段型インペラの更なる効率化を達成

03デュアル風量制御

インバータによる回転速度制御とインレットベーン制御を組み合わせることで高い部分負荷効率と広い風量制御範囲を実現しています。
これにより、反応槽の要求風量や圧力の変動に対して、従来機種よりも効率の低下を最小限に抑えながら追随することができます。

あらゆる条件下でも
常に高効率維持

インバータによる回転速度制御とインレットベーン制御を組み合わせることで、高い部分負荷効率と広い風量制御範囲を実現します。反応槽の要求風量や圧力の変動に対して、回転速度とインレットベーン開度の組み合わせを最適化し、どの運転ポイントでも高効率運転を実現します。

断熱効率の等効率線

回転数制御

「回転数制御」の場合、回転数を下げると、風量は回転速度に比例して低下、圧力は回転速度の2乗に比例して低下する為、圧力降下が先行してしまい、仕様点圧力において、ターンダウンが確保できない。

インレットベーン制御

「インレットベーン制御」の場合、ベーンを閉じることで吸込側の圧力損失が発生し、断熱効率は悪化し易いが、風量と圧力が共にバランスして低下する為、仕様点圧力において、ターンダウンが確保できる。

風量レンジ小風量から大風量までカバーする各種モデルラインナップ

型番選定図

標準性能曲線

お問い合わせ
Contact

ご不明な点はお気軽にお問い合わせください。