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第176号 プラント・環境特集号

倒立形低NOxボイラ
-灰分の多い燃料でも、安定連続にクリーンな電力を供給「U-KACC」-

[ 特許・実用新案紹介 ]

特許 第5340716号
発明者:末光 信夫、武藤 貞行、戸田 信一、五十嵐 実

 

 

 

火力発電所では、燃料コストの削減要求から、アスファルトなどの窒素分や残留炭素分を多量に含む燃料や、オイルコークスなどの灰分を多量に発生する燃料の利用が増えており、これらをクリーンに燃焼させるボイラが求められている。当社では、還元雰囲気(空気比<1)で高温燃焼するゾーン、酸化雰囲気(空気比>1)で低温燃焼するゾーンを設けて窒素酸化物の生成を少なくしたクリーンボイラ技術(KACC:Kawasaki Advanced Clean Combustion/左図)を有している。しかしながら、KACCでは、灰分が多量に発生する燃料を用いると、焼却灰が炉底に蓄積したり、炉底に灰排出口を設けることで還元雰囲気が破壊されたりするため、安定連続な燃焼ができなくなることがあった。そこで、KACCを上下反転(倒立)させ、炉上部から高温還元燃焼ゾーンと低温酸化燃焼ゾーンを配置し、炉下部の灰排出口から焼却灰を排出するU-KACC(Upgraded-KACC/右図)を開発した。上部の高温還元燃焼ゾーンで燃料をガス化した後に、下部の低温酸化燃焼ゾーンで未燃分を完全燃焼させるので、灰排出口付近の燃焼ガスは一酸化炭素や硫化物などの有害物質が少なく有毒性が低い。また、灰排出口が燃焼ゾーンから離れているため、灰排出口から大気が流入しても、燃焼が阻害されたり空気比に影響を与えたりする可能性が減り、焼却灰の排出が安定連続して行えるようになった。このように、KACCを倒立させて下部に灰排出口を設けることで、環境負荷低減性を保ちながら炉の連続運転が可能になり、灰分を多く含む燃料も使用できるようになった。

川崎重工技報
川崎重工グループの多彩な製品と、それらを支える様々な先進技術をご紹介する技術情報誌です。

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